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公務員試験の論文の採点基準は、採点者に聞かないとわかりません。
ただ、私は現在公務員試験予備校で論文などの個別講義を担当しており、添削も毎月行っています。
なので、採点者の目線も少しは理解できているつもりです。
また、論文の配点が非常に高いとされる特別区などの公務員試験に上位合格してきました。
そんな私が、公務員試験の論文の減点&加点ポイントについて、今まで得てきた知識やノウハウを全て教えます。
ぜひ実践してみてくださいね。
目次
【公務員試験】論文の減点ポイント
まずは論文の減点ポイントを紹介していきます。
この後に加点ポイントを書きますが、ぶっちゃけ公務員試験の論文では加点なんてなくとも合格は十分できます。
なので、まずは安定して合格点をとるために、減点されない答案の作り方を学んでおきましょう。
ちなみにこれから書くことは、おそらく皆さんが知っている当たり前のことばかりです。
これから書くことは、答案を書き終わった後に必ずチェックしましょう。
当たり前のことでミスをする受験生は、チューター時代に何度も見てきました。
そういった中で、「当たり前のことに注意して、減点されない答案が書ける」ということは大きな武器になります。
いいですね?
では、減点ポイントを解説していきます。
論文減点ポイント①誤字・脱字
これは説明不要ですよね。
これに関して私から言えるのは、書きながら気を付けることと、しっかり見直しをすることだけです。
論文減点ポイント②原稿用紙の使い方
原稿用紙の使い方については、殆どの人が知っていることなのにイージーミスが絶えません。
書き終わったら、以下のことを確認するようにしましょう。
- 縦書きor横書きの指定がある場合は必ず守る
このミスをする人は少ないですが、やはりいるみたいです。
まあ本番になると緊張して、普段だと信じられないようなミスもしてしまうものです。
一発アウトになっても文句は言えないミスなので、試験当日は必ず最初に確認するようにしましょう。
- 段落冒頭は一マスあける
これは後で見つけても直すのが大変なので、書きながらしっかり意識するようにしましょう。
ちなみに、書き終わった後に見つけても、どこかで一文字減らして帳尻を合わせれば何とかなることもあります。(例:読点をなくす、ひらがなを漢字にする)
その場合も、不自然にならないように注意してくださいね。
- 数字やアルファベットを正しいマス目で使う
これは意外と知らない人も多いかもしれません。
数字と小文字アルファベットは1マスに2文字ずつ、大文字アルファベットは1マスに1文字ずつ書くように注意しましょう。
- 行の最後の句読点は文字と同じマスに書く
これは説明不要ですね。
ちなみに、かぎかっこも句読点と同じように、行末の場合は最後のマスに文字と一緒に書きましょう。
論文減点ポイント③文字数が足りないor多い
これはわかっていても、書き終わったら文字数が少なかった(多かった)というパターンだと思います。
ちなみに、文字数の目安は90%~100%です。
一応、論文をたくさん書けばちょうどいい文字数で書けるようになってはきます。

論文って、実は何度も書いて練習する意味はあまりありませんからね。
そこで、以下の方法で簡単に対処しましょう。
- 文字数が多くなってしまった場合
最後の「まとめ」を簡潔に済ませるか、最悪まるごとカットしましょう。
まとめはもちろんな無いよりはあったほうがいいですが、なくても十分合格はできます。
公務員試験では、文字数がオーバーするよりはまとめ無しの方が、100倍マシです。
- 文字数が少なくなってしまった場合
「どんなテーマでも使える言い回しや話題」を書いて内容を増やしましょう。
「どんなテーマでも使える言い回しや話題」については以下の記事で解説しています。
論文減点ポイント④同じ言葉や表現の連続使用
これは気づかずにやってしまっている人が多いですね。
- ~こと
- 次に
- そして
- ~と感じる
- ~と考える
代表的なのはこのあたりです。
書きながら同じ表現を使わないように意識して、同じ表現を使いたい場合は同義語を使うようにしましょう。
論文減点ポイント⑤文章や構成がわかりにくい【重要】
色々な方の答案を見てきましたが、これは最も多いですよ。
対処法として、まずどんなテーマでも同じ構成で書きましょう。
以下の記事でも書いたように、一度自分の中でスタンダードな構成で答案を書き、その構成を流用しましょう。
正攻法ではないですが、これが最も確実です。
あとは文章自体を分かりやすくするために、「簡単そうで出来てない人が多い」以下のことを徹底しましょう。
- 結論ファーストを意識する。
- 長い文章は途中で区切る
逆に言うと、この2点がしっかりしてる答案は採点者目線ですごく読みやすく、好印象です。

公務員試験 論文の加点ポイント
続いて、加点ポイントを解説していきます。
加点に関しては、無理に狙う必要はありません。
ただ、論文で差をつけたければ積極的に狙っていくのも良いでしょう。
では、簡単で確実な加点が狙えるものから順番にあげていきます。
論文加点ポイント①受験先の施策や状況を挙げる
論文試験でも様々な採点者がいるので、加点を狙っても採点者によっては気づいてくれなかったり、場合によっては狙いすぎると減点されることもあります。
しかし、受験先のことを書かれて刺さらない採点者はいないと言っていいでしょう。
これ、加点されるのは当然なのに、なぜか意識的にやっている受験生は少ないです。
例えば、特別区の論文で「温暖化」のテーマが出題されたとして、新宿区の「新宿エコ隊」という取り組みを書けると印象は間違いなく上がります。
でも、面接の準備もまだしてないし、中々受験先の具体的な施策なんて知りませんよね。
じゃあ、論文に使えそうなものだけでも事前に調べておきましょう。
やり方は簡単です。
学習した公務員試験の頻出テーマに関するキーワードで、市や区などのホームページから検索をかけるだけです。
まあ出てこない場合もあると思うので、その場合は潔く諦めてください(笑)
そもそも、受験先でなくとも、どこかの自治体が実施している施策を適切な具体例として提示できれば、それだけでも好印象になるはずなので、大丈夫です。
論文加点ポイント②課題や背景に、データや最新の社会情勢を書く
これはしっかり準備しておかなければならないのですが、①と並んで「どんな採点者でも加点されやすい」方法です。
テーマ:子育て支援→待機児童の数
テーマ:高齢者が住みやすい社会→高齢化率
以上のように、テーマに密接に関連した数値を導入部分で入れられると、説得力がグッと増します。
論文加点ポイント③独創性のある論文を書く【注意】
これは確かに加点される可能性はありますし、公務員試験予備校で勧められている場合もあります。
しかし、他の2つと比べると公務員試験ではおすすめできません。
理由は以下の記事で詳しく解説していますが、採点者によっては加点されない、もしくは減点される可能性があるためです。
簡単に言えば、
独創性は、採点者次第で「ただの変わった答案」になり得るということです。
「どんな採点者にも好印象で独創性のある答案を書ける人」もいるでしょう。
ただ、やはり論文が得意で、かつ採点者の立場で考えられる人でないとリスクが高いので、自身がある方以外にはおすすめできません。
【公務員試験】論文の減点&加点ポイントまとめ
さて、この記事では公務員試験の論文の加点&減点ポイントを解説してきました。
実際の採点基準は誰にもわかりませんが、それに近いものはわかっているつもりです。
そんな中で、やはり重要なのは、減点されるポイントをできる限り減らすことだと思っています。

なので、答案を書いたらこの記事の減点ポイントに引っかかっていないかどうかを確認し、減点をゼロにしましょう。
それが終わってから、余裕があれば受験先の施策やテーマごとのデータを覚えることで、加点を狙っていけばいいと思います。
このサイトでは他にも、公務員試験で複数上位合格した現役講師の私が、筆記・面接・論文について解説しています。
公務員試験に必要な情報は全てここに詰まってるので、是非見ていってください。