公務員ラボへようこそ。
この記事では、筆記試験対策に絞って紹介します。
面接対策は筆記試験が終わってからでもOKですが、筆記試験前に行っておく面接対策としては、以下の方法で自身の強みを把握しておくことがおすすめです。
目次
「全国型」はどこの自治体を指しているの?
地方上級は「全国型」の他にも「関東型」や「中部北陸型」があります。
そうなると、どこの市役所や県庁が「全国型」にあたるのかわからないですよね。
そこで、まずは県庁と市役所で全国型に当たるものをピックアップしていきますね。
県庁・府庁
全国型の県庁・府庁は以下の自治体です。
※かっこ書きがされていないものは、「教養・専門ともに全国型」です。
- 青森県庁
- 岩手県庁
- 宮城県庁
- 秋田県庁
- 山形県庁
- 福島県庁
- 滋賀県庁
- 京都府庁 総合政策区分(教養は独自型)
- 兵庫県庁
- 奈良県庁
- 和歌山県庁(専門は独自型)
- 鳥取県庁
- 島根県庁
- 岡山県庁
- 広島県庁
- 山口県庁
- 徳島県庁(専門は独自型)
- 香川県庁
- 愛媛県庁
- 高知県庁
- 福岡県庁
- 佐賀県庁
- 長崎県庁
- 熊本県庁(専門は独自型)
- 大分県庁
- 宮崎県庁
- 鹿児島県庁
- 沖縄県庁
全国型の試験が行われるのは、以上28の県庁です。
半分以上の県庁が全国型を採用していることがわかりますね。
市役所
市役所で全国型の出題がされる自治体は以下の通りです。
全ての市役所は書ききれないので、政令指定都市のみ紹介しますね。
- 仙台市役所
- さいたま市役所
- 千葉市役所
- 新潟市役所
- 静岡市役所 事務A(専門は実施しない)
- 静岡市役所 事務B(教養は実施しない)
- 浜松市役所
- 名古屋市役所 行政一般(専門は実施しない)
- 京都市役所(教養は独自型)
- 堺市役所(教養は独自型)
- 神戸市役所(教養は独自型)
- 岡山市役所(教養は独自型)
- 広島市役所 行政
- 北九州市役所
- 福岡市役所
- 熊本市役所
市役所も、かなり多くの自治体が全国型を採用していることがわかります。
地方上級全国型の試験科目と配点
次に、全国型の試験科目と配点についてです。
まず配点に関して、筆記と面接の配点は受験先によって異なります。
筆記の中での配点は、基本的に教養:専門=1:1です。
では出題科目と、全国型での科目ごとの難易度を見ていきます。
全国型は、教養・専門ともに全問必須回答になっています。
教養試験の出題科目と科目別難易度
科目 | 出題数 | 重要度 | 難易度 | 内訳 |
文章理解 | 9 | 〇 | 普通 | 現代文:3 英語:5 古文:1 |
数的処理 | 16 | ◎ | やや難 | 数的:6 判断:9 資料:1 |
人文科学 | 7 | 〇 | 普通 | 日本史:2 世界史:2 地理:2 文学・芸術:1 |
社会科学 | 11 | ◎ | やや難 | 政治:1 法律:3 経済:3 社会:4 |
自然科学 | 7 | △ | やや易 | 化学:2 物理:1 生物:2 地学:1 数学:1 |
合計 | 50 (必須回答) |
ー | 普通 |
ー |
専門の出題科目と科目別難易度
では、次に専門試験の出題科目と科目別の難易度を見ていきましょう。
科目 | 出題数 | 重要度 | 難易度 |
憲法 | 4 | ◎ | やや易 |
民法 | 4 | ◎ | やや難 |
行政法 | 5 | ◎ | 普通 |
経済原論 | 9 | ◎ | 難 |
財政学 | 3 | 〇 | やや難 |
政治学 | 2 | △ | 普通 |
行政学 | 2 | 〇 | やや易 |
経営学 | 2 | 〇 | やや易 |
国際関係 | 2 | △ | 難 |
社会政策 | 3 | 〇 | やや易 |
刑法 | 2 | × | やや易 |
労働法 | 2 | △ | 易 |
合計 | 40 (必須回答) |
ー | 普通 |
地方上級全国型のボーダー・難易度
出題科目は以上の通りです。
では、次にボーダーと難易度を解説していきますね。
全国型のボーダー
自治体ごとに異なりますが、平均すると全国型のボーダーは約5.5割です。
なのでボーダーも少し低くなっており、ほとんどの自治体は、6割とっていれば合格できるラインでしょう。
ただ、全国型を採用している自治体は非常に多いので、ボーダーを把握できないところもあります。
自治体ごとにボーダーが異なることに違いはないので、自分の受験先の情報をしっかり確認しておいてくださいね。
難易度:普通~少し高め
次に難易度に関して、「普通~少し高め」としました。
全国型の自治体は非常に多いので一概には言えませんが、倍率が高いところも多いです。
また、筆記だけでなく面接能力も重視している自治体が多いことから、国家一般などと比べると少し難易度は高くなるでしょう。
地方上級全国型受験者が最優先でやっておくべき対策【特に直前期】
地方上級全国型は、経済学をはじめ、一部の科目で少し独特の癖があります。
そのため、地方上級の過去問は必ずやっておくべきです。
特におすすめなのは、やはりとても多くの受験生が使っている地方上級 過去問500です。
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直前期は「過去問500」、時間のある方は「スーパー過去問ゼミ」
直前期には間違いなく「過去問500」で地方上級の過去問のみに絞った問題をやっておくべきです。
そこで、時間がある程度ある方には、全科目に共通して「スーパー過去問ゼミ」がおすすめです。
よって、
- 時間がある方→スーパー過去問ゼミ→過去問500
- 時間がない方→過去問500
という流れがおすすめです。
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地方上級全国型の勉強法・参考書【教養】
では、試験の概要を把握してもらったところで、地方上級全国型の学習戦略を解説していきます。
教養の科目ごとに、効率的な勉強法を以下で紹介していますので、得点を伸ばしたい科目だけでも読んでみてくださいね。
では、各科目の勉強法は上記で詳しく解説していますので、ここでは科目ごとの勉強法というより、地上全国型の勉強をするにあたって気を付けるべきことを中心に紹介していきます。
数的推理はやはり重要!
関東型は数的処理の出題数が少ないですが、全国型では数的処理が多く出題されています。
特別区などと比べると、出題が多いわけではありませんが、16問と言う出題数はやはり公務員試験の平均よりは多いですね。
パターン暗記で確実に得点を伸ばしていくのが良いです。
全国型では、数的の中でも判断推理が9問も出題されるので、以下の記事を参考に効率的な勉強を意識し、周りに差をつけられると、合格がグッと近づきますよ!
空間把握と資料解釈に関しては、あまり重要ではないので最低限の勉強でOKです。
以下の記事で、時間をかけずに得点する勉強法を掲載しているので、是非ご覧ください。
特におすすめの参考書は、やはり安心安全のスーパー過去問ゼミですね。
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人文科学・社会科学にも力を入れよう
地方上級の人文科学と社会科学に関しては、公務員試験の中でもトップクラスの出題数になっています。
関東型ほど多くはないですが、全国型でもこの2科目で18問ということで、数的処理よりも出題数が多くなっています。
もちろん、どちらも力を入れて対策する必要があります。
地上全国型の社会科学
社会科学で重要なことは1つです。
憲法やミクロ・マクロの勉強だけでもある程度得点できるんですが、やはり社会科学独自の勉強をした人とは得点の安定感が違ってきます。
特に社会科学の出題数が多い地方上級では、出来る限り社会科学の勉強をしていただきたいです。
ただ、勉強法を以下の記事で書いていますが、正文化を使えばそれほど時間はかからないのでできるだけやっておくと良いと思います。
地上全国型の人文科学
人文科学は世界史・地理・日本史がどれも2科目ずつ出題されます。
そこで、重要になってくるのは捨て科目の選び方ですが・・・
全国型では、日本史・世界史・地理の中から1科目捨てて構いません。
というより、人文科学は1科目捨てる方が、他の科目に時間を回す余裕ができて、全体の得点は結果的に伸びることが多いです。
では、具体的にどの科目を捨てるべきか。
- 人によりますが、地上全国型では世界史を捨てるのがベストかと思います。
その理由については、以下の記事で詳しく解説しています。
頻出分野に絞った効率的な勉強法についても、上の記事で詳しく解説していますので是非ご覧下さいね。
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地上全国型では、3科目とも同じ出題数で、最も学習に時間がかかるのが世界史なので、世界史を捨て科目としておすすめしました。
ただ、もちろん得意科目や併願先によっても最適な捨て科目と言うのは変わってきます。
上記の記事に、人文科学の捨て科目の選び方も書いてあるので、それを参考にしつつそれぞれ最適な捨て科目を選んでくださいね。
また、文学・芸術は基本的に捨てましょう。
以下の記事で捨てた方が良い理由と、どうしても勉強したい人向けに勉強法も軽く書いてます。
自然科学は積極的に捨てよう
最後に、自然科学の出題は比較的少なくなっています。
どの科目を捨てるかについては、地上全国型では物理がおすすめです。
もちろん、こちらも得意科目や併願先によって異なりますので、捨て科目を選ぶ際には以下の記事を参考にしてください。苦手な人でも得点を伸ばせる勉強法も詳しく解説してます。
それ以外の方はもちろん捨てでOKです。
数学が出題される試験種はかなり少ないですからね。
ここまでで捨て科目をどんどん作っています。
特に地上全国型は教養・専門ともに全問必須回答なので「本当にこんなに捨てて大丈夫?」と思うかもしれませんね。
捨て科目を作るべき理由やメリットについては以下の記事を読んでみてください。捨て科目を選ぶ基準についても詳しく解説しています。
地方上級全国型の勉強法・参考書【専門】
専門に関しても、科目ごとの効率的な勉強法を以下で紹介していますので、ぜひ読んでみてください。
こちらも科目ごとの勉強法は上記を見て頂いて、ここでは地方上級全国型の学習戦略という側面から解説していきますよ。
地方上級で難易度の高い経済原論について
経済原論(ミクロ・マクロ)について、基本的な勉強法は以下の記事で解説しています。
なので、地上全国型を受ける受験生も、ミクロ・マクロの勉強法で悩む方が多いと思います。
そこで「地方上級のミクロマクロ」に特化した勉強法の記事を書きました。
地方上級を受ける方には間違いなく参考になる記事なので、必見ですよ。
刑法と労働法は勉強すべきか
これについては以下の記事を参考にしてください。必要なことは全て書いてあります。
読むのが面倒な方のために要約すると、
- 労働法は簡単なので時間があればやる
- 刑法はコスパが悪いので原則捨てる
こんな感じです。
ただ、刑法は分量が多いので、捨てとしました。
ちなみに、裁判所事務官を受ける方はやってもいいと思いますよ。
社会政策は勉強しましょう
最後に、地方上級では社会政策という科目が出題されます。
社会政策は、市役所B日程・C日程と労基くらいにしか併用はできないのですが、コスパが良いので是非勉強してほしい科目です。
詳しくは以下の記事で「地方上級の社会政策に特化して」解説しているので、是非ご覧ください。
地方上級全国型の対策まとめ
- 教養は数的・人文・社会科学に力を入れよう!
- 専門に関して、経済原論はスー過去のみの勉強で対応しよう!
- 刑法は原則捨て、労働法は時間があれば勉強しよう!
- 社会政策はコスパ最高の科目なので勉強しよう!
- 筆記前に面接対策に時間をかける必要はないが、自己分析だけでもやっておけるとベスト!
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今回は地方上級全国型の対策に必要なことを「全て」書きました。
地方上級の総合的な対策が書かれているサイトは多いですが、全国型のみに焦点を当てて対策を解説しているところは少ないですよね。
地方上級全国型は非常に多くの自治体で採用されている試験なので、難易度やボーダーも自治体によって全く異なる場合もあります。
ただ共通して言えるのは、「基本的に簡単な試験ではない」ということです。
関東型や中部北陸型と比較して、「特別出題数が多い科目がない」というのも特徴です。
なので「広く浅く」勉強しなくてはいけません。
この記事を参考に全国型の特徴を把握し、効率最重視の勉強を心がけて合格をつかみ取りましょう!
この記事が、地方上級全国型の試験対策で悩む皆様のお役に立てれば幸いです。
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