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集団討論(グループディスカッション・GD)では、事前にテーマを知らされることも少なくありません。
この場合、事前準備も含めて評価が行われることになります。
私自身、受験した市役所と県庁がこの方式だったのですが、他の受験生は必死に事前準備をしてきます。
その中で、「ただ資料を読んできた」程度では、丸腰で戦場に行くようなものです。
そこでこの記事では、周りに差をつける事前準備の仕方を解説していきます。
私が事前にテーマを通知される集団討論を何度か受ける中で身に着けたオリジナルの対策なので、予備校では教えてくれない知識も多いですよ。
是非、最後までお付き合いくださいね!
目次
テーマに関する何らかの「体験」をしておくのがベスト!
いきなりですが、事前準備で最も評価されやすいのがこの方法です。
テーマによっては難しいかもしれませんが、テーマに関する体験を事前にしておきましょう。
集団討論ではどうしても机上の空論中が多くなりやすいので、その中で体験談を話せると、最も説得力が出ますよ。
何より、自ら足を運んだり、体験してみたりして、リサーチを行ったというのがアピールできるのは非常に大きいです。
例えば、以下のような3つのテーマがあったとします。
①~市(県)における課題とその解決策について討論しなさい。
②まちの防犯機能を高めるには、どのように取り組むべきか。
③インバウンドを増加させていくために、どのように取り組むべきか。
こういった3つのテーマは、いずれもまち歩きをしてみることで、有効な体験談が見つかることが多いです。
①に関しては、例えば公共施設のバリアフリー化が不十分であるとか、空き家が多いといった課題を自分の足で見つけましょう
。
②のテーマであれば、防犯灯は必要な場所に設置されているか、住民の防犯意識は十分か(自転車の鍵などから判断)といったことに気を付けてまち歩きをしましょう。
③だったら、多言語案内板やフリーWi-Fiの設置は十分かといった点に注意すると良いでしょう。
もちろんテーマによっては、まち歩きでなくても構いません。
テーマ次第で難しい場合もありますが、何かしらの体験談を準備しておくことで、確実に他の受験生とは事前準備で差をつけることができます。
テーマを踏まえて議論の「最初と最後」の流れは想定しておくべき【重要】
テーマがわかっているのだから、議論の流れはなんとなくイメージしておきたいですよね。
ただ、ここで議論の流れを「全て」想定しておく人がいますが、そこまではやらない方が良いです。
議論の「最初と最後」だけを抑えておけば十分です。
それだけで、議論の流れは掌握したも同然ですからね。
では、それぞれ説明していきます。
最初は「発表」と「定義づけ」
一番最初は「まず、各自調べてきたことを発表しましょうか」となることも多いです。
なので、うまく発表できるようにしっかり練習しておきましょう。
ポイントは20秒程度で簡潔に発表することです。
次に、問題文の定義付けと認識の共有を行いましょう。
定義付けについては、以下の記事の中盤で解説していますので、わからない方はぜひご覧ください。
事前にどのように定義付けするかを熟考することができるので、定義付けすべき部分や内容は問題ないはずです。
定義付けに関しては、あなたが提案できるとなお良いですね。
最後に「結論を出すための軸を決める」段階が最重要
軸を決めることに関しては、先ほどの集団討論の記事の後半で解説しています。
私自身何度か経験してわかりましたが、事前にテーマを知らされている集団討論では、本当に多くの意見が出ます。
その多種多様な意見の中から結論を導き出す段階というのは、その議論の山場になります。
そして人事にとっても、ここは評価をつける大きなポイントです。
人事は「どんな結論が出るか」よりも「沢山の意見をどのようにまとめて結論にもっていくか」に注意して見ています。
なので、数々の意見から結論を出すための軸に関しては、事前に考えておきましょう。
終盤に差し掛かったところで「説得力のある軸」を提示し、上手く結論に導ければ、加点は間違いないでしょう。
持ち込み資料で差がつく【たくさん持ち込むのはNG】
受験先によっては、「調べた資料の持ち込みをしても構いません」と通知される場合も少なくありません。
この場合、
- 資料を持ち込まない
- とりあえずたくさん持ち込む
この2つはNGです。
1点目は説明するまでもないと思いますし、そんな受験生は見たことがありません(笑)
ただ、資料をたくさん持ち込む人は、1回の集団討論につき1人はいた印象です。
これ、なにがまずいのかというと・・・
- 自分でもどこにどの資料があるかわからなくなる
- 採点官も、どの資料を見てその人の評価を決めればよいかわからない
自分でその資料の内容を把握できていれば良いのですが、ほぼ不可能です。
加えて、採点官もどの資料を見ればよいのかわからず、「とりあえずたくさん持ち込んでいるんだな」としかわかりません。
持ち込みが可能な場合、資料をチェックされて、その資料だけで加点や減点がされる場合があります。
なので、資料は少数精鋭でいきましょう。
具体的には、これから解説していきます。
手間はかかるが、自作資料を持ち込むのは確実に好印象
これ、面倒なんですけどね。
自分で調べたことやそれに対する意見をまとめた資料があると好印象です。
私は、最低1枚は自作資料を作り、他は5.6枚ほどインターネットや本からの資料を持ち込むようにしていました。
これが評価される要因としては、何より「時間をかけたのがわかりやすくアピールできる」というのが大きいですね。
持ち込み資料に関して、資料の内容なんてみんな似たようなものなので、差をつけるにはこれくらいしかないんですよね。
あとは、他にこれを実践する受験生が少ないのも、評価される要因の一つです。
多少面倒でも、最初から人事の好印象が狙えるので、やらない手はないと思います。
信頼できる人物・団体が作成した資料
市町村や都道府県、省庁などの公的機関、もしくは大学教授などの信頼できる人物が作成した資料が良いでしょう。
これは、公務員になってからも同じです。
集団討論でも、そのあたりの常識は見られています。
なので、ブログや信頼できないサイト・本に関する資料の持ち込みは避けた方が無難でしょう。
重要部分にはマーカーやメモ書きをしておく
これは気休めというか、「やらないよりはやった方が良い」という感じですね。
まあ、「しっかり読んできた感」が出るので何もしないよりは確実に良いと思いますよ。
評価のためだけではなく、議論中に自分自身も資料が見やすくなりますしね。
事前にテーマを知らされている集団討論まとめ
- テーマが事前に通知されてる場合、何らかの「体験談」を準備できるとベスト!
- 議論の最初と最後を想定し、流れを掌握しよう!
- 持ち込み可の場合、資料で確実に差をつけよう!
事前にテーマを知らされる集団討論って、公務員試験だけだと思います。
民間企業のグループディスカッションでは、基本的にその場で発表されることが多いですからね。
インターネットでも「事前にテーマを知らされる集団討論の対策」ってほとんど見つかりませんでした。
なので、私が受験生時代に得たノウハウをすべてここに書いてみました。
コアなテーマなので、需要があるのかはわかりませんが(笑)
今は「事前にテーマを知らされてもなにをしたら良いのかわからない受験生」が多い状況です。
みんな「とりあえずネットで調べて、自分の意見を言えるようにしておく」くらいの対策しかしてきません。
私の受けた市役所と県庁では見事にそんな感じでした。
なので、この記事を読んだあなたはチャンスです。
この記事が、公務員試験の集団討論で悩む皆様のお役に立てれば幸いです。
この記事を読んでわからなかったこと、その他公務員試験に関して、公務員の仕事に関して、なんでも気軽に聞いてくださいね。