【公務員試験】集団討論で加点の対策やコツ、流れを現役講師が解説!

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受験生A
公務員試験の集団討論で加点をもらって周りに差をつけたい!
受験生B
どの役割でもできるおススメの立ち回りってあるのかな。
受験生C
集団討論が苦手で、何をしたら良いかわからない・・・


コムオ
こういった皆様のお悩みに、元公務員の現役予備校講師のコムオがお答えします。



私は、公務員試験だけでなく、予備校やに民間の選考で集団討論を何度も練習しました。
模擬集団討論も含めると20回ほど行いました。



予備校や、一部の民間企業では集団討論に対するフィードバックを個人個人にしてもらえました。

私はコミュニケーション能力が高い方ではなかったので「どのような立ち回りが加点されるのか」というのをコツとしてリスト化して対策し、加点をもらう立ち回りを常に意識しました。


その結果、そんな私でも、集団討論は全て合格することができました。

 

この記事では、当時使っていた私の加点リストの中から「特に合格につながったと感じたコツや加点ポイント・対策、流れ」を解説していきますね。



公務員試験の集団討論の流れ【対策の前に】

矢印

まずは、公務員試験の集団討論の流れを軽く解説しておきます。

テーマによる部分もあるのですが、「どんなテーマでもこれだけはやった方が良い」という流れは以下の通りです。

  • 問題文の定義を確認・認識を共有(後で説明します)
  • 問題について意見を出し合う
  • 出した意見の中から結論に導くための軸を決める(後で説明します)
  • 出た意見の中から軸に合うものを選び、まとめる
  • (発表があれば)発表の内容や順序を整理する



 この流れを見て、一つでも「やってない」という方は、次回からは意識的に行うようにしましょう。


それでは、この流れの中で、加点されるための方法を具体的に解説していきますね。

流れを知った上でまずは、「一般的に加点をもらえる」とされていることで有名な立ち回りだけど、「個人的には狙うほどではない」と思うものを2つ紹介していきます。


【公務員試験】集団討論の対策・コツでやらなくていいこと2選

まずはコツや対策として有名な2つを紹介します。

このコツや対策は、決して悪くはないですし、もちろん、機会があればやった方が良いです。

ただ、この2点は「集団討論の立ち回りとして有名な割に、意識してもできない場合がある」うえ、これよりもっと意識すべき重要なコツ・対策があるんです。

私は「コツを意識して対策すれば誰にでもできる立ち回りで、テーマが変わっても毎回できること」を紹介したいと思っているので、それは後半で紹介していきたいと思います。

なので、この2点に関してはできれば行う程度で良いと思います。

それぞれについて、そう感じる理由を少し解説していきます。


集団討論のコツ・対策①的確な意見を出す△

これは、もちろん加点はもらえるでしょうし、できることならやった方が良いと思います。

ただ、これって「加点されるみたいだからやってみよう」という感覚ではできませんよね?

その人の思考能力や知識、受験先のテーマによっても毎回左右されるので、「毎回安定してできるコツ」ではありません。

なので、これを拠り所にして対策している人は、テーマによっては不合格になってしまうんです。

一番の問題は、「良い意見を出さなきゃ」というコツばかり考えて、他の人の意見をほとんど聞かなくなってしまうことです。

これ、毎回グループに一人いるイメージでした。 その結果、良い意見を出せたとしても、人の意見を聞いていないのはまずいです。

 


「どんなテーマでも的確な意見を出す」というコツは、一部の人以外は難しい対策だと思うので、良い意見が思いつけば提案する程度でいいと思います。


思いつかなければ無難な意見でも提案しとくか、まとめ役に徹すれば十分ですが、「他の人の意見をアレンジする」という対策もおすすめです。(後述)



集団討論のコツ・対策②喋ってない人に対して話を振る△

これ、最早加点がもらえるのかすら怪しいと思います。

 

というのも、喋ってない人は議論に参加できていない人です。

その人に対して話を「いきなり」振っても中々答えられませんよね?

 

その対策として、「答えやすいような話(yes,noクエスチョン等)を振るようにする」というのが常識になっているようです。

ただ、Yes,Noクエスチョンに対しても、長く考えこんでしまう受験生は何人も見てきました。


もちろん「結果はともかく、議論に参加していない人を参加させようとしてくれたんだな」と評価してくれる採点官はいるでしょう。

ただ、最近はこれが「加点されるためのテクニック」だというのが有名になりすぎて、本当にそう捉えてくれる採点官は少ないかもしれません。


ただ、結果的にはこれによって、議論の進行が妨げられたわけです。時間も無駄にしてしまいました。

その原因を「話を振られたのに答えなかった人」だと思うのか、「話すのが苦手な人に対していきなり話を振った人」だと思うのかは、面接官次第です。

コムオ
その人にとっては、本当に全く想定もしていなかったタイミングで話を振られるわけで、答えられないのも無理はありませんからね。




まあ何が言いたいのかというと、近年は有名になりすぎていることもあり、結果によっては加点されないことも、減点されることだって考えなくてはいけないということです。

タイミングや振り方に気を付ければいまだに有用だと思いますが、その自信がない人は、やらないほうがいいでしょう。



集団討論で加点を得るコツ・対策4つ【公務員試験】

100点のテスト

では、本題の「確実に加点されるためのコツや対策」に入っていきます。

司会や書記、タイムキーパー等どの役割でも実践できる対策になっています。

ちなみに、おすすめの役割については以下の記事をご覧ください。



ここでは「練習して慣れれば誰にでもできるようになるけど、意外とやってない人が多い」コツを紹介していますので、是非対策してみてください。



集団討論のコツ・対策①問題文の定義づけや認識の共有から◎

これは、意外と対策していない方が多いコツなので、これからは意識的に対策していきましょう。

例えば、以下のテーマが出題されたとします。

全ての住民にとって住みやすいまちを実現するためには、これからどのように取り組んでいくべきか。


集団討論はテーマが多すぎて頻出テーマなんてないのですが、上記はそこそこ出題されそうなテーマといえるでしょう。


このテーマを見て、いきなり意見を出し合うのはNGです。
なぜなら、抽象的な表現が含まれており、そこに対する認識のずれや漏れがあると、議論がうまく進めない可能性があるからです。


 中々ないですが、問題文全体に具体的な表現が使われているテーマであれば、この段階は必要ありません。


  • 全ての住民とは?
なんとなく「住んでいる人全員」という認識ではいけません。

・子供から年配の方まで
・健常者・障がい者
・日本人・外国人

出題者の意図を組み、これくらいは挙げられるようにしましょう。


  • 住みやすいまちとは?

そもそもこのテーマにおいて「住みやすいまち」というのはどういうことか。
これは直接結論になる部分なので、先ほどの「すべての住民」の部分から、具体的に表しておく必要があります。

「子育てがしやすく、年配の方や障がい者への配慮が行き届いており、外国人にとっても便利なまち」

出題者の意図を考えると、最低限これくらいは求められているといえるでしょう。


  • 「取り組んでいく」主体は?

住民が取り組んでいくのか、市(県)が取り組むのか、主語が書いてありませんね。

これは「そこも含めて考えてね」という出題者からのメッセージなんです。

これに対して正解はないので、住民でも市でもどちらでも良いです。

 ただ、どちらにせよ「そっちを選んだ理由」は必要です。

逆に言えば、ちゃんと理由さえあれば大丈夫です。

例えば、私だったら・・・

  • 「市が働きかけることで、市民が行動しやすい環境を作ることができるので、市を主体にしよう」
  • 「市の働きかけも重要だが、市民の行動もなければ実現は難しいので市と住民どちらも主体にしよう」


こんな感じで提案すると思います。
こういった提案が自分からできれば、メンバーに反対されることはほぼないですし(下手に反対すると減点されるので)、加点もほぼ確実にもらえるでしょう。



以上のように、まずは「問題文に対する定義づけと認識の共有」から入ることが大切なコツです。

 

「難しそうだな」と思うかもしれませんが、数回対策すれば誰でもできるようになります。

説明の中で何度も出てきたように、「出題者の意図」を考えるようにすれば、難しくはありませんから。

 


仮に、あなたのグループメンバーがいきなり議論に入ろうとしていたら、「まずは問題文のこの部分の認識を共有してから始めませんか?」と提案してみましょう。

正しい提案ができていれば、人事にとっては間違いなく好印象ですよ。

 

集団討論のコツ・対策②話の方向がずれた際に修正◎

これはとても重要なコツですし、意外と機会も多いです。

集団討論では、気づいたら「関係ありそうだけど必要のない話題」に関する議論が行われていることが多いです。

こういった時に、「この話題もいいんですが、まずは~について話し合いましょうか」といった形でズレてしまった方向性を修正することができると、かなりの好印象です。


これに気づけるように、普段の対策から議論の方向性は意識するようにしましょう。

仮に議論の方向がずれなかったとしても、これを意識することで、的確な進行をしたり、正しい意見を出したりすることができるようになりますからね。

 

集団討論のコツ・対策③他の人の意見をアレンジ

「的確な意見を出すのはテーマや思考能力によって左右されるので、難しい」という話を前半でしましたが、これは慣れれば誰にでもでき、テーマも関係なく使えるコツなのでおすすめです。

対策方法としては、以下の通りです。


  • 他の人が言った意見に一工夫加える

(例えば、防犯に関するテーマの場合)

Aさんの「市民一人一人の防犯意識を高めるのが重要なので、そのために定期的に講習会を開催する」という意見はすごく良いと思っていて、「更にそういった講習会を小学校などでも開催することで、子供のころから防犯意識を醸成することができる」と思います。

この方法のメリットは、

  • 自分で意見を出すよりも難易度が低い
  • 他の人の意見がベースなので、(反応が良かった意見をベースにすれば特に)メンバーに受け入れられやすい
  • 他の人の話をしっかり聞いているというのが簡単にアピールできる



特に3点目は非常に大きいですね。

「他の人の意見を聞き、そこに自分の考えも合わせて更に良い意見を出した」ということなので、確実に好印象です。


 

  • あとは、他の二人の意見をまとめて一つにするのもありですね。(もちろん合わせたら良い意見になるものに限りますが)


それでも、「他の人の話を聞いており、その意見を更に良いものにしようと常に考えてる」というのは人事に伝わるので、加点される可能性は高いです。

 

集団討論のコツ・対策④結論を出す際の軸を提案する

意見を出し切り、その集まった意見から最後に結論を出す段階になります。

この段階で、人事は「たくさんの意見からどのように結論にたどり着くか」を最も注意してみています。

「どれだけ良い結論にたどり着いたか」は二の次なんですよね。


意見がかなり多く出ている中から、最もテーマに合った意見をいくつか選び、まとめるのはかなり難しいと思います。

多数決なんてするわけにはいきませんからね。これは最終手段です。

その際のコツとして、結論を出すための軸が必要です。


さきほど紹介した、以下のテーマを例にします。

全ての住民にとって住みやすいまちを実現するためには、これからどのように取り組んでいくべきか。

これで色々な意見が出た中から、「どのように取り組むか」という一つの結論を出していかなければいけないわけですね。


今までどのような方向性で議論してきたかによりますが、その結論を出すにあたって、私であれば以下のような軸を提案します。

  • 意見がたくさん出たので、「外国人が住みやすいまち」「障がい者や年配の方が住みやすいまち」「子育てのしやすいまち」の3つの軸で結論を出し、それを一つにまとめる方向でいきませんか?



ここから、「まずは 外国人が住みやすいまち という点に関しては、AとBの意見が出たので、2つをまとめて~」という形で一つずつ進めていく形になります。

まあこれはあくまで一例で、軸は皆が納得してくれればなんでも良いんです。

コムオ
難しく考える必要はありませんよ。練習を繰り返せばわかってくるはずですから。



ただ、「軸を提案する」というポジションは出来れば担っておきたいところです。

議論を収束させるために貢献できるので、最後の最後に加点される可能性が高いですからね。

公務員試験の集団討論のコツ・対策おまけ:盛り上げ役もあり

これは、今までのコツと違い向き不向きもあるのでオマケとしましたが、意外と盛り上げ役も加点されるようです。


 私が受けた民間のフィードバックで、人事が「Aさんは盛り上げ役になってくれていて、非常に印象が良かった」と評価しており、次の選考に進んだのは私とAさんのみでした。

公務員試験でも、基本的に評価方法は同じです。

    具体的には、「相槌を多少大げさにする」とか「沈黙になったときは積極的に話す」といったちょっとしたコツですが、意外と難しいですよね。

    ただ、こういった方がいると議論の雰囲気も明るくなるし、ムードメーカーがいてくれると私も議論はやりやすかったです。

    普段からムードメーカー気質のある方は、そこを集団討論で抑える必要はなくて、上記の3点を意識しつつ「盛り上げ役」を担ってみるのもアリかもしれません。

     

    公務員試験の集団討論で加点を狙うコツ・対策・流れまとめ

    急上昇

    • まずは、集団討論の流れをしっかり理解しておこう!

    • 「的確な意見を出す」「喋ってない人の話を振る」のは、意識しすぎないようにしよう!

    • 上記で紹介した4つの立ち回りは、出来る限り意識的に行うようにしよう!

     

    集団討論は、正しいコツを身に着けたらあとは「対策にかけた時間」がものをいうと、民間や公務員試験の集団討論をなんども受けることを通じて学びました。

    上記で紹介した4つの立ち回りは対策すれば必ず身につくものです。

    コムオ
    集団討論が苦手な人でも、ここで加点がもらえれば合格は一気に近づきますよ。


    それに、最初に紹介した2点のように有名ではなく、人事にとっても好印象なので、周りの受験生に差をつけることができるはずです。

    集団討論の練習を行うときは、毎回上記の4点を確認し、無意識に行えるレベルになるまで練習を繰り返しましょう!

     

    この記事が、公務員試験の集団討論の加点や流れ、コツや対策で悩む皆様のお役に立てれば幸いです。

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