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労働法,商法,刑法が出題される公務員試験
「マイナー科目なので、どの公務員試験で何問出題されるのかわからない」という方もいると思うので、まずそこから紹介していきます。
労働法→労基や地方上級などで出題
- 国家総合職の法律区分:3問(選択)
- 労働基準監督官:7問(必須)
- 地方上級と市役所:2問(必須or選択は自治体による)
②商法→国税や財務などで出題
- 国家総合職の法律区分:3問(選択)
- 国税専門官:2問(必須)
- 財務専門官:1~2問(選択)
③刑法→裁判所や労基,地方上級で出題
- 国家総合職の法律区分:3問(選択)
- 労働基準監督官:3問(選択)
- 裁判所事務官(総合職・一般職):10問(選択)
- 地方上級と市役所:2問(必須or選択は自治体による)
労働法・商法・刑法すべてマイナー科目
公務員試験ごとの出題数はこんな感じです。
出題数が多くない、もしくは出題数は多くとも選択科目であったり、公務員試験自体マイナーである場合が殆どですね。
では、「本当に捨てた方が良いのか」というのを、科目別・公務員試験別に解説していこうと思います。
公務員試験で労働法,商法,刑法は捨てるべき?
公務員試験の中ではかなりマイナー科目に分類されるこの3科目、「勉強した方が良いのかわからない」という方は多いでしょう。
結論から申し上げると、「基本的には捨てるのもOK」です。
ここからは、科目ごとに解説していきますね。
労働法を捨てるべき人・勉強すべき人
公務員試験で労働法を勉強すべき人は以下のとおりです。
- 労働基準監督官の志望度がある程度高い方
- 地方上級or市役所が第一志望 かつ 時間に余裕のある方
労働法は公務員試験の中でも内容は簡単で、分量も多くない部類に入ります。
なので、労基志望の方にとってはメイン科目なので捨てる選択肢はないですが、地方上級や市役所志望の方にも、できれば勉強してほしい科目です。
地方上級や市役所では基本問題がメインなので、正文化による勉強法で学習すればそれほど時間のかかる科目ではありません。

ただ、時間のない方はやめておきましょう。
1科目新しく勉強するというのは、やはりある程度の労力は必要なものです。
そして、労働法は他の科目と被っている分野も少ないので、シナジーも期待できません。
民法や経済学といった、他のメイン科目を仕上げることに注力したほうが有意義です。
商法を捨てるべき人・勉強すべき人
公務員試験で商法を勉強すべき方は以下の方のみです。
- 国税専門官・財務専門官が第一志望 かつ ある程度時間に余裕がある方
商法は民法などと比べればマシですが、労働法よりは時間のかかる科目です。
国税・財務に関しても最大で2問しか出題されないので、正直捨てても他で得点できれば合格はできます。
なので、仮に国税・財務が第一志望であっても、時間に余裕がある方のみ勉強して、それ以外の方は捨てましょう。
刑法を捨てるべき人・勉強すべき人
公務員試験で刑法を勉強すべき方は以下の方のみです。
- 裁判所事務官の志望度が高い かつ 経済学を勉強していない方
刑法は労働法よりも時間がかかる科目です。
それに、他の科目と被っている範囲も少ないのでシナジーもなく、コスパの悪い科目といえます。
労基受験者の方も選択しなければいいだけの話ですし、刑法を捨てても十分合格は出来ますからね。
裁判所事務官を受ける方は、刑法or経済原論の選択になりますが、専願の方を除き、経済学を選択した方が良いと思います。
公務員試験全般において、経済学は非常に重要度の高い科目で、他の試験種を受ける際に間違いなく役に立ちますので。

刑法はしっかり勉強すれば、安定して得点できる科目になりますからね。
労働法,商法,刑法のおすすめ参考書・勉強法
それでは、各科目を捨てるべきかどうか、方針は決まったでしょうか。
この項目では具体的に、効率のよい勉強法と自信を持って勧められる参考書を紹介していきたいと思います。
勉強法は科目・公務員試験共通で一択
全科目共通で使う勉強法として、公務員試験の勉強法として鉄板になりつつある「正文化」というものがあります。
「正文化」の詳しい勉強法やメリットは以下でまとめてますので、「正文化がよくわからない」という方は是非ご覧ください。
過去問メインの学習で、時間をかけずに得点を伸ばせるので、この3科目とは相性の良い勉強法といえるでしょう。
また補助の参考書はいらないので、問題集さえ準備してもらえれば結構です。
ちなみに「いつから勉強を始めれば間に合うか」というと、基本的に年明け以降の公務員試験直前期でも大丈夫です。
それでは、これを踏まえて各科目について解説していきたいと思います。
労働法のおススメ参考書【労基の記述用も紹介】
労働法に関しては、地方上級・市役所、もしくは労基を受ける方でそれぞれ別の参考書を紹介していきます。
こちらはスー過去よりも分量を少なくし、より頻出の分野のみに絞った参考書(問題集)となります。
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地方上級や市役所の労働法は本当に基本的な問題しか出ませんので、スー過去をやるのは間違いなくオーバーワークです。
労基の問題もしっかり収録されており、これを正文化によって学習するだけで、十分な演習量を確保できます。
択一試験の対策はこれでOKです。
ちなみに、労基の記述試験に関しては、専用の参考書がありません。
そのため、予備校に通っている方はそちらに頼ってみるのもいいかと思います。
独学の方は、まずスー過去を正文化で仕上げた後に、「プレップ労働法」という参考書を使いましょう。

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勉強法としては、何度か通読した後、過去問を見ながら「プレップ労働法」から出題されそうなテーマを選び、いくつか練習として記述の答案を作ってみましょう。
もちろんこれは単なる「書く練習」なので、そこで選んだテーマが出題されなくても問題ありません。
スー過去を仕上げた後なら、複数回通読しているだけでも内容は頭に入ってくるでしょう。
労基の記述で求められているハードルは決して高くないので、答案としては未熟でも、要点さえ書ければ問題はありませんので、読み物感覚で4.5回くらい読んでおいてください。
商法のおススメ参考書
商法は国税でも財務でも最大2問しか出ず、他の公務員試験とのシナジーもないので、参考書は労働法で紹介した「公務員試験 だからカコモンで克服!」で決まりでしょう。
商法に関しては、時間に余裕のある方であっても、スー過去をやるくらいなら「だからカコモン」で済ませ、他の科目に時間を割いてくださいね。
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刑法のおススメ参考書
刑法を勉強する人は、裁判所事務官を受験するという方が殆どだと思いますので、「スー過去」で学習しましょう。

そのため、スー過去を正文化でしっかり仕上げてから試験に臨みましょう!
ちなみに、他の科目は「補助の参考書はいらない」とお話ししましたが、刑法は重い科目で、出題数も多いので、以下の参考書を手元におきながら過去問を進める勉強法がいいです。
最後に、何らかの理由でどうしても「地方上級や市役所対策で刑法を勉強したい」という方は、「だからカコモンで克服!」を使いましょう。
スー過去は完全にオーバーワークです。
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労働法,商法,刑法の勉強法・参考書まとめ
- 労働法・商法・刑法は基本的には捨て科目だが、受験先や勉強の進み具合によっては勉強したほうがいい場合アリ!
- 問題集を使った正文化メインの勉強法で、効率よく得点を伸ばそう!
- あくまでマイナー科目なので、時間をかけすぎないように気を付けよう!
労働法・商法・刑法といったマイナー科目は
- 勉強するか捨てるか
- 勉強するとしても参考書は?
- どれくらいのレベルまで勉強すればいい?
以上のような多くの疑問が出てくると思います。
そのため、自分が受験生時代に持っていた疑問を思い出し、「一つ一つ答えていこう」とできる限り意識しながら、この記事を書きました。
この記事が当時の自分のような、マイナー科目の勉強法・参考書で悩んでいる受験生のお役に立てれば幸いです!
以下の参考書・問題集は、労働法・刑法・商法の対策に特におすすめで、実際に私も使用してたので、是非試してみてください。
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このサイトでは他にも、公務員試験で複数上位合格した現役講師の私が、筆記・面接・論文について解説しています。 公務員試験に必要な情報は全てここに詰まってるので、是非見ていってください。