【公務員試験】行政法の勉強法・参考書おすすめを現役講師が解説
公務員ラボへようこそ。

受験生A
公務員試験の行政法で、おすすめの参考書・勉強法を知りたい!
受験生B
行政法はスー過去の出来が良くないって聞くけど、本当なんですか?
受験生C
公務員試験の行政法が苦手で・・・捨てるのはナシ?

 

コムオ
こういった皆様のお悩みに、元公務員・現役予備校講師のコムオがお答えします。

民法の陰に隠れていますが、行政法も重要度はかなり高いです。

覚えることも多く、苦手な方も多いかと思います。

そんな行政法のおすすめ参考書や勉強法について、特別区や国家一般をはじめ多くの公務員試験に上位合格した私がまとめて解説していきます。

行政法が苦手だと公務員試験は意外と厳しい

道路に書かれた文字

まず「行政法ってとっても重要なんですよ」という話からしていきます。

結論から言うと、行政法は捨てるのは基本的にはNGです。


「そんなの知ってるよ」という方は、この項目はとばしてもらって構いません。

公務員試験の行政法の出題数

まず、行政法の各公務員試験での出題数は以下の通りです。

  • 国家一般・特別区・地方上級関東型・市役所:5問(選択)
  • 国税専門官:3問(選択)
  • 財務専門官:7問(必須)
  • 地方上級全国型:5問(必須)
  • 地方上級中部北陸型:8問(選択)


国税以外の公務員試験では、5問もしくはそれ以上の出題です


基本的に40問を回答することになる専門試験において、8分の1を占めていることになります。
非常に大きいですね。


できれば得意科目に、苦手な方も最低限、克服しておきたいところです。



また、地方上級全国型や財務専門官では、必須回答なので重要度は高まります。

この2つの受験先を受ける方は、確実に得意科目にしておく必要があります。

行政法を捨てるのがOKな公務員試験は?

行政法の重要度はご理解いただけたかと思います。


結論から言うと、行政法を捨てて良いのは裁判所が第一志望の方だけです。

裁判所は行政法が出題されませんからね。それ以外の方は大人しく勉強しましょう。

ちなみに、「国税では3問しか出ないし、国税が第一志望なら捨てても良いのでは?」と思う方がいるかもしれませんね。
国税では憲法と行政法がセットになっており、行政法を勉強していないと、憲法も選択できないことになります。


たたでさえ専門に傾斜がかかる国税の試験において、ほとんどの人が得点源にしている憲法まで選択できなくなるのは致命的ですので、捨てない方が賢明です。



ちなみに、裁判所が第一志望の方でも、第二志望の志望度が高ければ、行政法は勉強しておくことをおすすめします。


第一志望に合格するために勉強しているとは思いますが、もちろん第一志望に落ちてしまった時のリスクヘッジも必要です。


行政法が苦手な方や、今から行政法の勉強を始める方も安心してください。

この記事の勉強法と参考書で学習すれば、試験本番までには、苦手を克服するどころか行政法を武器にすることができるはずですからね。

行政法の参考書と勉強法【公務員試験】

多くの開いた本

さて、ここがこの記事のメインで、皆さんの知りたい部分なんじゃないかなと思います。

この章の要点は以下の通りです。

  • 問題集は「スーパー過去問ゼミ」と「クイックマスター」大差なし。強いて言うなら、「スー過去」がおすすめ。

  • 補助の参考書は、「寺本康之の行政法ザ・ベスト+」一択

  • 正文化で効率よく勉強を進めて、他の受験生に差をつけよう。

この3点について、詳しく説明していきますね!

行政法のおすすめ参考書【スー過去vsクイマス】

「スー過去の行政法はわかりにくいので、クイマスを使った方が良い」なんて噂、耳にしたことがありますよね?

行政法の参考書(問題集)ですが、

ぶっちゃけスー過去でもクイマスでもどちらでも構いません。

コムオ
ちなみに、「おすすめの参考書を知りたかったのに、どっちでもいいって・・・」と思われた方に、個人的なおすすめを強いて言うならば、スー過去です。



実際に使ってみて、スー過去でわかりにくいと感じる場面はほぼありませんでした。


「この分野難しいな」とか「覚えにくいな」と思うことはありましたが、それはスー過去のせいというよりは、行政法がそういう科目なんだと思いますよ。

そこの暗記を助けるのは、問題集の役割ではなく、補助の参考書(後述)の役割です。



ただ、受験生としては「行政法のスー過去はよくない」という話が気になって、スー過去を選びにくくはなる方もいるでしょう。


受験生にはそういった心理が実際ありますからね。


そういった方は、一応クイマスで学習を進めて頂いて構いません。

少なくともこの科目においては、スー過去とクイマス、どちらで学習を進めようが変わらないと思います。

書店でクイマスを見たら、まとめや解説などは負けず劣らずでしたので。


ただ、もし迷っているのであればスー過去がおすすめですね。


理由としては、問題の選定の質は、個人的にはスー過去のほうが多少優れていると感じたためです。(無駄な問題がなく、頻出度の高い良問が多い)

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行政法の参考書はこれで決まり!

さて、次は補助となる参考書を紹介していきます。


ちなみに前提として、行政法は、いきなり問題集から入っていただきたいです。

詳しくは後述しますが、公務員試験では、効率を最大限に追及すると、正文化による過去問学習がメインになりますので。




そうすると、問題集を進めていく中で、以下のような分野にぶつかると思います。

  • 覚えることが多すぎて単純暗記では厳しい分野
  • 単純に問題の難易度が難易度が高く、つまづいてしまう分野

 

そういった際に、「暗記を助けるための補助となる参考書」があると学習は非常に捗ります。

その補助の参考書としておすすめなのが、「公務員試験 寺本康之の行政法ザ・ベスト+」という本です。

行政法の参考書は「ザ・ベスト+」はここがおすすめ
  • 著者は実績のある有名予備校講師

私は、著者の寺本先生と同じ予備校で働いてますが、個人的に公務員試験での法律科目で右に出る者はいないと思ってます。


予備校で多数の合格者を出しているのはもちろん、全国各地で講演を行ったり、「公務員ジャーナル」でも何度も特集されてます。


  • 「問題が解けるようになる」参考書

寺本先生が書いたこの本、当然丁寧なまとめ・解説で、非常にわかりやすいものとなっています。

でも、公務員試験の参考書って最近かなり多いので「わかりやすい参考書」いくらでもありますよね。


この参考書は「わかりやすい」だけでなく、「問題が解けるようになるために、ここは理解しておく」とか、「ここは丸暗記でも得点できる」というのがわかりやすい印象です。


「とにかく点数をとることにフォーカスされている」のが素晴らしいと思います。


  • YouTubeでこの参考書を使った講義が配信

なんと、寺本先生による講義がYouTubeで配信されているんです。

見てもらえればわかりますが、「予備校でお金をもらって講義してる方がこんなにしっかりした講義をフリーで配信していいのか」って思いますよ(笑)


動画をメインで使うというよりは、「ザ・ベスト+」を使っても暗記が難しい分野があったときや、息抜きに見るといった使いかたで良いでしょう。


とはいえ、特に独学の方は参考書と向かい合っている日々だと思うので、視覚的な刺激や聴覚からの情報で、暗記を更に捗らせてくれるはずです。


以上の理由から、補助の参考書はこれ一択です。

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公務員試験の参考書では有名な「まるごと講義生中継」も、導入本としては非常に優れていると思いますが、過去問メインの公務員試験では、導入本なんていらないので。

それは次の項目でまとめて解説します。

行政法の勉強法は、やっぱり正文化!

行政法の勉強法は簡単です。

「問題集を正文化しながら進め、難しいところや問題集だけでは覚えにくいところが出てきたら、補助の参考書の該当部分を参照する」


これで問題集を何周もするだけです。


「正文化というのがわからない」「詳しいやり方を知りたい」という方は以下でまとめているので、よかったらご覧ください。


コムオ
ちなみに「なぜ導入本がいらないのか」というと、「導入本を読んだところで、問題を解けるようにはならないから」です。

 

導入用の参考書は本当に不要なの?
「まるごと講義生中継」などの導入本は、基礎の基礎に関しては非常にわかりやすいです。

でも、読んだ後は「行政法ができるようになった」気持ちにはなりますが、スー過去に移ってみると問題はあまり解けませんよね?


多少行政法に対する理解は深まったのかもしれませんが、最終的には行政法は暗記科目です。

極論、まったく理解していなくても、試験に出る所を暗記すれば得点は伸びます。



もちろん、「暗記を助けるために、理解したほうが効率的」な部分はあります。

ただ、それなら過去問に沿って出題される部分に焦点を当てて学習し、暗記に苦労したところだけ理解で処理したほうが効率的です。



過去問を見ずにただ導入本を読んでも、実際にどこがどんな形で出題されるのかを意識せずに読むことになるので、効果は薄いですよ。


こういった理由から、私は公務員試験全般において、導入本というものをあまりおすすめしていません。

「ザ・ベスト+」は導入本として使うには時間がかかるので微妙ですが、補助の参考書として使うならこれに勝る本はないと思います。

理由としては、スー過去と同じかそれ以上に網羅性が高いうえに、難しい内容をしっかりかみ砕いて覚えやすいように説明しているためです。

正文化による過去問メインの学習法と非常に相性が良いんです。

 

この参考書と勉強法で公務員試験の行政法を攻略して、本番までに武器にしてくださいね。

公務員試験の行政法が苦手な方へ

槌と天秤

行政法が苦手な方は、導入本なしでスー過去をやるのは精神的に苦痛かもしれません。

ですが、苦手な方にこそ、この勉強法で頑張ってほしいのです。

コムオ
なぜなら、これは「継続さえできれば誰でも確実に得点が伸びる勉強法」だからです。

 

導入本から入ると「理解メイン」の学習法になり、基礎を理解したうえで、それをスー過去の問題に「応用していく力」が求められます。

苦手な方は導入本を読んでいる段階まではいいのですが、この「応用する段階」でつまずくんだと思います。



以下の記事を読んでいただければわかりますが、行政法だけでなく公務員試験のほぼすべての科目は、効率を追求すると、暗記による力技にたどりつきます。



その暗記を極限まで効率よくするために、「正文化」や「ザ・ベスト+」を使っているにすぎません。

公務員試験は、本番ではびっくりするほど過去問で見た問題ばかり出ます。

なので、過去問の選択肢の中で核となる部分に絞って暗記に任せた方が、実は効率が良いのです。



苦手な方はいきなりスー過去から入ると、意味が解らない問題ばかりで挫折しそうになるかもしれません。


でも、意味が解らないところは「ザ・ベスト+」に頼ってもいいですし、最悪意味が解らないまま覚えてもらっても何の問題もありません。


 とにかく何周も何周もして、過去問の暗記を継続してください。

そうすれば、「行政法という科目を理解している」状態にはならなくとも、本番までに「行政法が安定して得点できる武器」には確実になります。


コムオ
私の受験生時代・そしてチューター・講師の経験から、これで行政法が武器になることは私が保証しますので、合格目指して頑張りましょう!

行政法のおすすめ参考書・勉強法まとめ

  • 公務員試験で行政法を捨てるのは、裁判所第一志望の人だけ!

  • 「スー過去」でも「クイマス」でも好きな方を選んで大丈夫!(迷ったらスー過去でOK)

  • 導入用の参考書は不要なので、いきなり問題集を正文化して進めていこう!

  • 難解な分野に当たったら、「ザ・ベスト+」に暗記を手助けしてもらおう!

この勉強法は、苦手な人もそうでない人も、最短最速で得点を伸ばすことができる勉強法です。

コムオ
ただ、やはり良いことばかりというわけにはいきません。
導入本なしで初めて触れる行政法は、訳が分からないので精神的な負荷は大きいです。



「ザ・ベスト+」があれば割とその負荷も減るとは思いますが、苦手な方にとってはそれでも辛いと思います。

ただ、それに耐えて継続することさえできれば、間違いなく最も効率よく得点が伸ばせるはずです。


必要なのは、継続することだけですから。


是非、この勉強法で合格を勝ち取ってください!!


この記事が行政法の勉強法で悩む皆様のお役に立てれば幸いです。

特に「スー過去」と「ザベスト」は、公務員試験の参考書全体で見ても、本当におすすめできる参考書なので、間違いないですよ。

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もちろん、その他の受験先にも対応しますので、ご相談ください。

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