【横浜市役所】筆記・論文対策を、元公務員の現役講師が解説【2020年に試験内容変更あり】

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受験生A
試験内容の変更を踏まえて、横浜市に合格するための効率的な勉強法を知りたいです!
受験生B
横浜市の難易度や倍率、ボーダーはどれくらいなんだろう。
受験生C
2020年に試験内容が大幅に変わったから、どう勉強すれば良いのかわからない・・・


コムオ
こういった皆様のお悩みに、元公務員の現役予備校講師のコムオがお答えします。
この記事では、以下の実績がある私が、横浜市役所に合格するために必要な知識を「全て」解説します。


  • LEC模試→全国6000人中2位
  • 特別区・国家一般→上位5%以内で合格
  • その他市役所・裁判所など最終合格
頭が良い方ではないので、筆記は元々得点が取れていたわけではなく、4割程度だったのを半年で8~9割まで伸ばすことができました。

 なので、殆どの人にとって再現性のある方法だと思っています。


確実にあなたの合格の助けになると思うので、是非最後までご覧下さいね。

まずは、横浜市は2020年に試験内容の変更があったので、その点を詳しく解説していきます。

この記事では、筆記試験対策に絞って紹介します。

面接対策は筆記試験が終わってからでもOKですが、筆記試験前に行っておく面接対策としては、以下の方法で自身の強みを把握しておくことがおすすめです。

横浜市採用試験の変更点(2020年~)

横浜市役所の試験は1次試験~3次試験まであり、変更後の試験内容(事務区分)は以下の通りです。

  • 1次試験:筆記試験(教養試験のみ)
  • 2次試験:論文試験・面談
  • 3次試験:個別面接

 

具体的に今までと何が変わったのかというと・・・

  • 専⾨分野の時事的課題について記述する「専⾨時事論⽂」を、与えられた課題について記述する「論⽂」に変更
  • 教養試験の出題科目から「人文科学」と「社会科学」を削除
  • 教養試験の出題数を、60問から50問に変更


以上の3点ですが、特に1つ目と2つ目は重要な変更ですよね。

全体的に、受験生にとっては嬉しい変更ではないでしょうか?

もちろん、対策を新たに練る必要はありますけどね。



詳しい対策は、後半の「教養試験対策」と「論文試験対策」で後述します。

横浜市役所のボーダー・倍率・難易度・学歴

グラフと統計

 

では、まず横浜市役所採用試験のボーダーや倍率、難易度を知っておきましょう。

受験先の特徴を知っておくのはなによりも大事ですからね。

 

横浜市役所の倍率は低め

  • 事務区分(令和元年度)
受験者数 1次合格者数 2次合格者数 最終合格者数 倍率
1,635 1,262 834 391 4.2


他の都道府県庁や市役所と比べると、倍率は少し低めと言えるでしょう。

各試験の倍率は、概ね以下の通りです。

  • 1次試験:1.3倍
  • 2次試験:1.5倍
  • 3次試験:2.1倍


1次試験、2次試験はあまり落とされないと思っていいでしょう。

3次試験の個別面接は2倍を超えているので、そこそこの倍率にはなっています。

それでも決して高くはありませんけどね。

 

ただ、試験内容の変更により、多くの人が受験しやすい方式に変わったので、個人的にはこれから倍率が上がっていくと思ってます。

 

横浜市役所の筆記試験のボーダー予想

横浜市役所では正式なボーダーは公表されていません。

また、2020年以降は出題数や出題科目にも変更があるので、ボーダーも多少は変動するでしょう。

ただ、ボーダーの予想は十分可能です。

横浜市の倍率や受験生のレベル、受験生に聞いた話から判断すると、横浜市役所のボーダーは他の平均的な地方上級試験と同じく約5.5~6割だと言えます。

より具体的なボーダーを求めている方もいるかと思いますが、これ以上特定するのは年によって違うので難しいです。その年の問題の難易度、倍率次第でこの中で変動するイメージです。

 

年によってかなり変動する可能性もありますが、ボーダーが5割以下になったり、6割を大幅に超えることは基本的にないでしょう。

なので、筆記に確実に合格できる6割を目指しましょう。

 

横浜市役所の難易度は?

横浜市役所の難易度は、普通程度です。

まず、1次・2次試験の倍率は比較的低めになっています。

3次の面接試験に関しては、倍率が低くも高くもないですね。

ただ、首都圏の政令市ということで、都庁や国家総合職志望の人が滑り止めで受けに来ることが予想できます。


なので、受験生のレベルが少し高くなることを加味し、難易度は普通程度としました。

 

横浜市役所入庁者の学歴

横浜市役所入庁者には、どれくらいの学歴の方が多いのでしょうか。

横浜市役所には知り合いがいるので、聞いてみました。

以下の学歴の方がいるようです。

  • 早慶
  • 横浜国立大学
  • 横浜市立大学
  • MARCH
  • 日東駒専
  • 神奈川大学



以上のように、偏差値でいうと幅広く採用しており、学歴は重視してないようです。


横浜市役所合格に必要な勉強時間は?

横浜市合格に必要な勉強時間は、800時間前後が目安です。

基本的に公務員試験の勉強時間は1000時間~とされています。

横浜市は専門試験がなく、教養・論文2つの勉強で済むうえ、論文も面倒な「専門時事論文」ではなくなったので、勉強時間は少なくなります。

コムオ
もちろんこれは目安に過ぎないので、その人の元々の知識や能力によっても変わってきますけどね。

横浜市の筆記・面接の配点【ほぼリセット方式】

横浜市役所採用試験

横浜市役所は配点を公開していますが、少しわかりにくい配点になっています。

まず、横浜市の試験内容を復習しておきましょう。(情報が古くなっている可能性があるので、必ずご自身でも確認してください)

  • 1次試験:筆記試験(教養試験のみ)
  • 2次試験:論文試験・面談
  • 3次試験:個別面接


簡単に説明すると、配点比率は以下の通りです。(1次試験は筆記のみで決まるので割愛)

  • 1次試験→筆記の得点のみ
  • 2次試験→論文:面談=1:2
  • 3次試験→筆記:論文:面談:個別面接=1:1:2:40


上記の通り、最終合格の決定は、ほぼ個別面接の点だけで決まります。

これ、わかりにくいかもしれませんが、実質リセット方式ですよね?

横浜市役所はほぼ「リセット方式」

1次で行った筆記は2次では考慮されず、3次でもほぼ考慮されません。

同じく、2次試験で行った論文・面談は、3次でほぼ考慮されません。

つまり実質、「2次の合格は2次試験の結果のみで決まり、3次の合格も同様に3次の結果のみで決まる」ということですね。

これは実質、それまでの試験結果を考慮しない「リセット方式」と言っていいわけです。

 

ただ、「リセット方式だから筆記の勉強は最低限でいいや」と考える人はいませんよね?

 筆記の倍率に油断せずに、しっかり筆記試験対策を行っておく必要がありますよ。

 

教養試験の出題科目と対策

チェックリスト

基本的に地方上級は全国型関東型中部北陸型の3つに分かれていますが、横浜市の教養試験は独自型になります。


「独自型ってなに?」と思われる方もいるかもしれませんので、まずは出題科目を載せておきますね。(公開されていないため確定情報ではないので、参考程度にしてください。)

教養試験の出題科目

独自型問題が公開されておらず、もちろん市販やネットでも情報が少ないので、受験生に聞いた情報と推測が入っています。

科目 出題数 重要度 難易度 内訳
文章理解 10 普通 現代文:5
英語:5
数的処理 15 やや難 数的:5
判断:9
資料:1
社会科学 やや難 政治:2
法律:3
経済:3
時事

やや易

合計 50問必須回答 普通

 

2020年からは出題数が10問減り、人文科学・自然科学の出題がなくなるということなので、それに合わせて出題数を考えました。

多少の食い違いがあるかもしれませんが、基本的には以上の出題数と思っていいでしょう。

 

横浜市役所の教養試験対策

それでは、横浜市役所の筆記試験対策に移ります。

横浜市役所の筆記試験の特徴は以下の通りです。

  • 地方上級全国型と同じ問題が多く出題される(特に文章・数的)
  • 自然科学・人文科学が出題されない分、全科目重要になる
  • 中でも、特に判断推理が重要

 

基本的には、地方上級全国型と同じ対策でOKですが、以上の特徴を踏まえた対策を行いましょう。

全国型の対策については以下の記事をご覧ください。

私が実践して結果を出した、効率的な勉強法を科目ごとにまとめてあります。


上記の記事を参考にしつつ、横浜市役所にターゲットを絞った勉強をしましょう。

「横浜市役所に特化した勉強」をする重要性

多くの受験生は、横浜市役所の対策に特化した勉強はしていません。

「公務員試験対策」という漠然としたくくりでしか勉強していないのです。

なので、志望度が高い試験に関しては、その受験先の特徴を把握し、それに応じた効率的な対策を行うことで確実に差をつけられます。


私が上位合格できた要因として「受験先特化の勉強法を考え、実践できたこと」はとても大きかったと思っています。


なのであなたも全国型の記事や、ここまでに示してきた横浜市役所の特徴を踏まえ、横浜市の試験に特化した対策を行いましょう!

 

横浜市役所受験者が最優先でやっておくべき対策【特に直前期】

横浜市役所は、経済学をはじめ、一部の科目で少し独特の癖があります。

そのため、横浜市役所の過去問は必ずやっておくべきです。

特に直前期の方は、一部の科目だけでもいいので必ずやっておきましょう。
 横浜市役所のみの過去問に限定した問題集はありません。地方上級の中でも出題数に少しだけ違いがありますが、問題自体の傾向はそれぞれかなり似通っているので、地方上級の問題集をやればOKです。

特におすすめなのは、やはりとても多くの受験生が使っている地方上級 過去問500です。

最新で出た問題の中で重要な問題が掲載されており、解説もコンパクトにまとまっているため、おすすめの問題集です。

直前期は「過去問500」、時間のある方は「スーパー過去問ゼミ」

直前期には間違いなく「過去問500」で地方上級の過去問のみに絞った問題をやっておくべきです。

コムオ
ただ、直前期でない方は、もっとボリュームのある総合型の問題集から入って、直前期には「過去問500」をやるのが最もおすすめです。


そこで、時間がある程度ある方には、全科目に共通して「スーパー過去問ゼミ」がおすすめです。

最も多くの受験生が使っている問題集であり、問題の質・解説のわかりやすさ・網羅性全てにおいて文句なしの出来です。

よって、
  • 時間がある方→スーパー過去問ゼミ→過去問500
  • 時間がない方→過去問500

という流れがおすすめです。


横浜市役所の論文試験対策

論文の原稿用紙

横浜市役所では、論文試験が実施されます。

以下の通り、専門時事論文は2020年から廃止されました。

専⾨分野における時事的課題について記述する「専⾨時事論⽂」(6分野中1問選択解答)を、与えられた課題について記述する「論⽂」に変更します。


専門時事論文は割と厄介な科目だったので、これは好都合ですね。

ここでは、私が実践してきた論文の勉強法や参考書を紹介します。

私は論文が重要な特別区などで上位合格することができたので、この方法を実践すれば得点は安定すると思いますよ。

 なお、論⽂は2次試験で採点されますが、1次試験⽇に実施されます。

 

横浜市の論文試験の例題

横浜市役所の論文試験は2020年が初めてなので、過去問は多くありません。

ただ、横浜市のHPに過去の論文の例題が掲載されているので、そちらをチェックしておきましょう。

資料提示型なので、広域自治体にはなりますが、都庁の論文の過去問(資料を横浜市バージョンに差し替えられれば差し替える)を使って練習すると良いと思います。

横浜市役所の論文対策の勉強法・参考書

 どういったテーマが出題されるのか読めない以上、まずは「王道の頻出テーマ」を対策しておくべきです。絶対に。
論文試験において、「周りが得点をとりやすいテーマで得点できない」という事態はなんとしても回避しなければいけないからです。

まずは以下の勉強法を参考に論文対策をし、「王道テーマが出たら確実に平均点以上がとれる状態」にしておきましょう。

そして、これはテクニック的なものになりますが、「減点を減らし、更に高得点を狙う」ために以下の内容を詰めておきましょう。

最後に、どんなテーマが出題されるのか読めない横浜市では、「勉強していないテーマ」が出題される可能性も十分あります。

そういった「予想外のテーマが出題されたときの対策」として、以下の記事を書きました。

ここで忘れてはいけないのは、「頻出でないテーマが出た時の平均点は当然下がる」ことです。


そういった年は、そこそこの答案が書ければ十分上位に食い込めます!
なので、予想外のテーマが出題されても焦らずに、上記の方法を試してみてくださいね。


ここまでの方法を全て実践すれば、どんな問題が出るのかわからなくても、正直怖いものはありません。

コムオ
頻出テーマが出た場合はもちろん、不意をつくテーマが出題されても大丈夫ですからね。


横浜市役所の論文試験を受けるにあたって必読の計画とは?

横浜市役所を受験する場合は「横浜市中期4か年計画」を読んでおきましょう。


これがでは最もメインとなる計画なので、超重要です。
「横浜市基本構想(長期ビジョン)」も同じくらい重要なのですが、論文や面接対策に使えるのは間違いなく「横浜市中期4か年計画」です。


横浜市の論文は出題が読めないところではありますが、「横浜市中期4か年計画」からの出題であることはほぼ確定でしょう。

ただ、「横浜市中期4か年計画」は非常に分量があります。

全部を読むのは無理ですし、「どこを読んだら良いかわからない」という方も多いでしょう。

そんな方は、10~20の頻出テーマに関して、それぞれ最低1つは「論文で書けること」を準備しておきましょう。

「横浜市中期4か年計画」を論文・面接に活かす方法【重要】

具体的に「横浜市中期4か年計画」で見るべきポイントをお伝えします。

①「38の政策」という部分から個別の政策を軽く見ていきましょう。
②その中で、頻出テーマに関する論点を見つけます。
③その論点の「現状と課題」や「主な施策」の部分を1つか2つずつで良いので覚えておきましょう。


上記の方法は論文だけでなく、面接対策としても有効です。


「長期計画や総合計画に目を通しておくように」とはよく言いますが、正直目を通すだけでは論文でも面接でもとっさに使うことは絶対にできません。


 目を通し、「論文に使えそうな部分は暗記する」ステップを経なければ、意味はありません。


頻出テーマに関して、横浜市役所が行っている取り組み・現状や課題を、一部でいいので「暗記」しておくようにしてください。
頻出テーマの選び方に関しては、参考書に記載されているものでOKです。


受験先の知識をアピールすることは、加点要素として非常に大きいですからね。

特に「横浜市中期4か年計画」には超重要なことが書かれており、論文や面接でここで得た知識をアピールできれば加点間違いなしです。
論文だけでなく面接にも役立つ知識が学べるので、おすすめですよ。

おまけ:横浜市役所の試験を受けるときの服装は?

悩む公務員女性

最後に、横浜市役所を受験する際の服装についてです。

  • 筆記試験の服装→私服
  • 面接・グループワークの服装→スーツ


これでOKです。

筆記試験では基本的にスーツを着る必要はありません。

理由は以下の記事で詳しく解説しています。



横浜市役所は受験人数も多いので、筆記試験でいちいち把握なんてできないですしね。


ただ、場合によっては面接でも「服装は自由。リラックスできる服装で」といった指定がある場合があります。

仮に指定があった場合は、もちろんその通りにしましょう。

 

横浜市役所の筆記試験・論文対策まとめ

  • 横浜市役所の難易度・ボーダー・倍率は比較的低め!

  • 横浜市合格に必要な勉強時間は800時間前後!

  • 教養対策は地方上級全国型の対策をメインにしつつ、横浜市役所の特徴を踏まえた勉強を心がけよう!

  • 出題が予想できない論文は頻出テーマ対策を第一に行い、「横浜市中期4か年計画」を読んだうえで、予想外のテーマが出題されたときの対策も学んでおこう!

  • 筆記前に面接対策に時間をかける必要はないが、自己分析だけでもやっておけるとベスト!

 

2020年以降に横浜市を受ける方はチャンスだと思います。

ボーダーは高くないですし、自然科学・人文科学に加えて、やっかいな専門時事論文も廃止されましたからね。

 ただ、その試験内容の変更により、誰もが受験しやすい方式になった横浜市の受験者はこれから増える可能性もあります。


それでも、この記事の通りに勉強していれば十分合格できる難易度だと断言できます。

特別区、国家一般に上位5%以内で合格した私が実践した方法なので、間違いない勉強法だと思いますよ。

自分で言うのもなんですけどね。それだけ皆さんに実践していただきたいんです。

 

あなたもこの記事を読み、「横浜市役所の試験に特化した対策」を心がけて、合格までの最短距離を行ってください!


この記事が、横浜市役所の筆記試験・論文対策で悩む皆様のお役に立てれば幸いです。

 

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