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この記事では、筆記試験対策に絞って紹介します。
面接対策は筆記試験が終わってからでもOKですが、筆記試験前に行っておく面接対策としては、以下の方法で自身の強みを把握しておくことがおすすめです。
目次
公務員試験の専門記述の勉強法・書き方はシンプル
公務員試験の中でも、専門記述って難しそうなイメージありませんか?
実は、決してそんなことないんです。
最初に言っておくと、記述の書き方は難しくないですし、実際に書く練習は2.3回やるだけで十分です。
書き方を覚えてしまえば、独学の方は添削を無理にしてもらわなくてもOKです。
以下の記事で「公務員試験は暗記効率×勉強時間が全て」という話をしましたが、専門記述の勉強法も例外ではありません。
専門記述も実は、暗記が最適な勉強法です。
ここでは、その暗記効率を最大限まで高める勉強法を紹介していきますね。
専門記述は択一の勉強が終わってから始めよう
これはなんとなくわかる方が多いと思います。
基本的に公務員試験では、択一の勉強を先にするべきです。
理由は単純で、択一の勉強を終わらせてから記述の勉強に入ることで、論点の暗記をする際に頭に入ってきやすくなるためです。
その場合でもここからの勉強法は共通になるので、安心してくださいね。
それでは、ここから勉強法を解説していきますね。
やることは3ステップだけです。
専門記述の勉強法① 論点を一つ選んで丸暗記
まずは、予備校のテキストでも参考書でも構いませんが、1科目につき論点を1つ選んで暗記してください。
ちなみに暗記する論点の選び方については、字数が800~1200字程度で、基礎レベルの問題を選ぶようにしてください。
暗記する方法としては、ひたすら読むだけです。

専門記述の勉強法② 答案を一度書いてみる
暗記し終えたら、それぞれ答案を自分で書いてみましょう。
もちろん一字一句同じ答案を書く必要はありません。
字数はやはり800~1200字程度が目安ですね。
この段階を終えたことで、あなたは専門記述の書き方の基礎が身に付きました。
「まだ1つ論点を覚えて1回書いただけだから何もわからない」と思うかもしれませんが、これだけで十分なんです。
今あなたが書いた構成と、同じような導入で始めて、論点を書き連ねて、同じように答案を締める。
教養論文と違って専門記述の採点としては、書き方よりも必要な論点が書いてあるかのほうが重要ですからね。
極端な例ですが、専門記述の勉強を全くしていない予備校生が、裁判所や国税、都庁に合格してくるのを何度も見てきました。
さすがに専門記述の勉強を全くせずに挑むのは無謀ですが・・・(特に都庁)
公務員試験の専門記述において、書き方は重要ではありません。
予備校で何度も先生に添削してもらって、書き方を学ぶのも意味はありますが、やりすぎるのは時間の浪費です。

専門記述の勉強法③ 論点をひたすら暗記
あとは、他の論点を暗記していきましょう。
その問題の答案の中で、核となっている重要な部分を覚えれば十分です。
「重要な部分がどこか」は、択一の勉強を終えてれば容易にわかりますし、択一の勉強をしてなくても、この記事でおすすめしている参考書を選べば大丈夫です。
優れた参考書は当然、重要部分がわかりやすく示されていますので。
もちろん重要論点に絞って暗記するだけでも十分だとは思うので、そこは時間と相談ですね。
この勉強法の最大のメリットは、時間が大幅に短縮できることなので、そのメリットを生かして論点の数をゴリゴリ増やしておくと、本番でもかなり安定して得点が期待できます。
勉強法は以上になります。簡単に復習しておきますね。
- 一つだけ回答(書き方)を丸暗記
- それを一度だけ書いてみる
- あとは他の論点を丸暗記するだけ
簡単ですよね?
裁判所などに合格している私ですが、この勉強法がベストだと断言できます。
専門記述の参考書【憲法・民法・経済学・会計学】
勉強法を学んだので、あとは参考書を適切に選んで実践するだけですね。
ここでは、科目別におすすめの参考書を紹介していきます。
憲法・行政法
この法律2科目の参考書に関しては、いくつか出版されているようですが、TACが出版している以下の参考書一択です。
- 「公務員試験 論文答案集 専門記述 憲法」
この参考書は、なんといっても網羅性と問題の選定が優れています。
過去問に加えて、「今までに出題されていないが、今後出題される可能性が高い重要論点」に関してはオリジナル問題でカバーしてます。
また、最新版が2019年に出版されており、ある程度直近の出題傾向にも対応しているので、これだけやっておけば安心できるでしょう。
800字の答案と1200字の答案が別で用意されており、どの試験にも対応できるのもいいですね。
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民法
民法は同じ法律科目なのに、なぜかTACが参考書を出版してくれません(笑)
ということで以下の参考書を使いましょう。
- 「公務員試験 専門記述式 民法・行政法 答案完成ゼミ」
最初に言っておきますが、こちらの参考書もわかりやすいレイアウトで、問題の選定も決して悪くはありません。
民法だけでなく憲法や行政法でも、こちらの参考書を使っている受験生は少なくないです。
ただ、問題の分量が不十分という点が気になります。

2018年3月出版なので、古いというほどでもなく、許容範囲内です。
以上のことから、この参考書も一応実用レベルではあると思うので、民法を選択したい方は、こちらを使いましょう。
ちなみに、分量が足りないからと言って、追加で「公務員試験用以外の参考書」に手を出すのは厳禁です。
単純に「公務員試験用でない参考書を使う」のは、勉強効率が著しく下がってしまうためです。
それくらいなら、この参考書の27論点をしっかりと仕上げることに注力しましょう。
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ミクロ・マクロ経済学
経済原論とも言いますね。この科目は以下の参考書を使いましょう。
- 「公務員試験 らくらくミクロ・マクロ経済学入門 記述・論文編」
この参考書は出版が2007年と古く、答案の字数にもばらつきがあります。
ですが、ミクロ・マクロの記述の参考書という限られた選択肢の中では、間違いなくベストな参考書です。
この「らくらくミクロ・マクロ」シリーズはなんといっても解説が非常にわかりやすいので、その点は大きなメリットですよね。
それに、各種試験の予想出題率や難易度が明確に表示されてるのもGOODです。
総合的には公務員試験の専門記述対策として、悪くない参考書だと思います。
独学の方は、専門記述の参考書は迷わずこちらを使いましょう。
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会計学
会計学は国税専門官対策で、かなりコスパの良い科目になりますね。
以下の参考書で勉強しましょう。
- 「公務員試験 スーパー過去問ゼミ 会計学」
択一対策の参考書ですが、最後に専門記述の章があります。
分量的にはそれほど多くないのですが、正直これだけでも十分合格点は取れるかと思います。
会計学は元々専門記述の中でも論点数が少ない科目なので、対策に時間をかけすぎる必要はありません。
なによりあの「スー過去」なので、全体的に非常にクオリティが高いです。
会計学の専門記述の参考書は、他には内容も微妙で古すぎる参考書しかないので、正直「スー過去」一択です。
政治学・行政学・社会学・経営学・社会学
このあたりは、記述試験用の参考書は全くありません。
なので、そもそも選択をおすすめしません。
一応、記述試験用じゃない普通の参考書を使うという選択肢もなくはありませんが、ものすごく効率が悪いので、やめておいたほうがいいです。
記述試験で重要となる部分がわからないので、膨大な時間がかかる割に、得点も期待できないと思います。
【公務員試験】専門記述おすすめ科目ランキング
さて、勉強法と参考書は決まったでしょうか。
最後に、私が思う選択科目のおすすめランキングを紹介します。
結論を言うと、1科目選ぶのであれば憲法か経済学の2択です。
記述試験の選択科目を選ぶ際に参考にしてくださいね。
1位:憲法
- 都庁・国税・財務・裁判所と多くの公務員試験で使える
- 科目としての難易度が低い
- 参考書が非常に優秀
以上の理由から、1位は憲法としました。
やはり最も多くの受験先で使える科目なので、併願にも有利なのは大きいですよね。
また、選択科目を選ぶうえで、特に独学の人にとっては「良い参考書があるかどうか」がとても重要になってきます。
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2位:ミクロ・マクロ経済学
- 都庁・国税・財務の3つの公務員試験で使える
- 出題されるパターンが限られている
- グラフさえ書ければ最低限の得点はとれる
経済学は2位としましたが、場合によっては憲法よりもおすすめです。
経済学が憲法より優れている点としては、やはり出題パターンが限られているので、覚えるべき論点の数が少なくすむことですね。

また、グラフを書くことが多いので、それで解答スペースを割と埋めることができます。
答えを導き出せなくとも、グラフさえかけていれば部分点である程度得点できるのもいいですね。
3位:会計学(国税を受ける方限定)
- 都庁・国税・財務と3つの公務員試験で使える
- 経済学と同じくらい論点が少ない
- 基礎レベルの出題が多い
この科目は国税を受ける方に限り、3位とします。
国税を受ける方はかなり多いと思うので、選択肢の一つとして考えてください。
問題の難易度が低く、覚えるべき論点も少ないので、コストパフォーマンス最強の科目ですからね。
なのに、選択する人は少ないんです。
なぜか。そもそも国税の択一でも会計学は捨てる人が多いからですね。
会計学を勉強する予定がある人は、考えてみる価値ありだと思いますよ。
4位:行政法
- 参考書が非常に優秀
- 基礎~標準レベルの問題が多い
行政法は、公務員試験の中でも都庁でしか使えないのですが、都庁を受けるなら勉強する人は多いと思います。
民法よりは勉強難易度も低いですしね。
特に独学の人にとっては、優れた参考書があるこの科目は必須級になるんじゃないでしょうか。
5位:その他
民法・政治学・行政学・社会学・経営学は、まとめて5位としました。
この5科目で迷うということは都庁を受けるということだと思います。
ただ、これらの優先順位は人によって変わると思いますので、どういった人にそれぞれの科目をおすすめできるのかを書いておきますね。
- 独学の方→民法
5科目のうち、唯一まともに使える参考書があるのが民法です。
公務員試験の中でも難易度が高い科目なのでおすすめはしませんが、独学であれば記述専用の参考書がないと厳しいので、民法を選ぶしかないでしょう。
- 国税を受ける方→社会学
5科目のうち、唯一国税でも出題されるのが社会学です。
択一で社会学を勉強してないなら別ですが、択一で勉強していて国税を併願するなら、社会学もアリです。
- とにかく論点が少ない科目が良い→経営学
経営学は、この5科目の中では最も論点が少ない印象です。
経営学を択一で勉強している方で、短時間で得点がとりたい方にはおすすめです。
- 択一の得点にもつながる科目がいい→政治学
専門記述を勉強することで、科目の知識は増えるので、択一の得点も安定するようになります。
そこで、択一でどの公務員試験でも出題数が多い政治学を専門記述で勉強すれば、公務員試験全体の得点も安定するようになるでしょう。
以上です。
行政学は特にありませんね。(笑)
とはいえ、この5科目は大差ないので、行政学が得意な人は行政学を選んでも問題ありません。
さて、こんな感じで、おすすめの選択科目を1位~5位まで発表してきました。
これを参考に、自分に合った専門記述の科目を選んでくださいね。
専門記述の勉強法・書き方・参考書まとめ
- 記述の勉強法は「論点を一つ丸暗記→答案を作ってみる→他の論点を暗記する」だけ!
- 参考書は、それぞれの科目でこの記事を参考に、ベストなものを選ぼう!
- 科目は基本的に憲法か経済学を、国税が第一志望なら会計学を選択しよう!
専門記述は、特に独学だと参考書も少ないうえに、どの科目を選べばいいか、どうやって勉強したらいいかわからないので大変ですよね。
今回はそういった方のために、専門記述の対策で必要なことを、すべてこの記事にまとめたつもりです。

勉強法に関して、大手予備校では基本的に「何度も書いて、書き方を理解していく」みたいな勉強法が推奨されているのでそのとおりにやってしまいがちですが、間違いなく非効率的です。
書き方なんてテンプレートだけ覚えれば十分で、あとは「論点をどれだけ準備できるか」だけに時間を費やすべきですからね。
少し話がそれてしまいましたね。
専門記述がある試験を受ける方は、是非この記事を参考に科目や参考書を決めて、最も効率の良い勉強法を実践し、合格を勝ち取ってください!
この記事が記述試験対策で悩む皆様のお役に立てれば幸いです。
以下の参考書・問題集は専門記述対策に特におすすめなので、是非試してみてください。
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