



公務員試験の憲法は最優先で得意科目にすべき
憲法は専門科目の中で、難易度が低い部類に入ります。
そのため、周りの受験生が得点源にしてくる中、例えばあなたが「憲法で6割をとる」ことを目標にしていても、それでは足りませんよね。
それが、憲法が重要科目である最大の理由です。
また、出題数が多く他科目との関連分野も複数ある科目なので、個人的には公務員試験の中で重要度が最も高い科目だと思っています。
そんな憲法の重要性を理解していただくために、まずは試験種別の出題数から解説していきますね。
「憲法の重要性なんて知ってる」という方は、飛ばしてもらって結構です。
公務員試験における憲法の出題数
憲法の各試験での出題数は以下の通りです。
- 国家一般・特別区・地方上級中部北陸型:5問(選択)
- 国税専門官:3問(選択)
- 裁判所事務官・財務専門官:7問(必須)
- 地方上級全国型:4問(必須)
- 地方上級関東型・市役所:4問(選択)
殆どの試験で出題され、出題数は3~7問と、比較的多くなっています。
この時点で重要科目であることがわかりますね。
ところで、憲法は同じ法律系科目である行政法と、ほぼ同じくらいの出題数ですよね。
その理由を次の項目で説明しますね。
公務員試験で憲法が重要な理由
公務員試験の憲法は、内容的にはかなり易しい部類に入るでしょう。
そのため、周りの受験生は当たり前のように得点源にしてきます。
6割をとれれば合格ラインに乗る公務員試験において、周りの受験生ができる問題をしっかり正解することがなによりも重要です。

8割や9割とらなければいけないわけではないので、「周りができないところで差をつけてやろう」と考える必要はないのです。
「正答率がそれほど高くない行政法よりも憲法が重要」という理由がわかるかと思います。
行政法も得意科目にしておけば強いですが、苦手な人は行政法に関しては苦手を克服するだけでもOKですよね。(行政法が苦手な方は以下の記事を参考にして下さい。)
また憲法は、教養試験の社会科学と被る範囲が多いです。
つまり、憲法の勉強は社会科学の得点を伸ばすことにもつながるので、そういった意味でも憲法を得意科目にしていく優先度はとても高いんです。
ちなみに、社会科学は以下の記事でまとめています。
憲法と被る範囲が多いとはいえ、専門科目の勉強で社会科学の勉強を済ませてしまうのはできれば避けてください。
少し脅かしてしまいましたが、憲法は難しい科目ではないので、しっかり勉強すれば武器にすることはできます。
そのための勉強法を以下で説明しますね。
【憲法の勉強法】正文化で得意科目に!
憲法の勉強法としては、やはり正文化をおすすめします。
正文化のやり方がわからない方は、以下の記事を参考にしながら試してみてください。非常に効率の良い勉強法ですので。
正文化は多くの科目に使える勉強法ですが、特に憲法は内容が簡単で、単純暗記で済む科目ですので、過去問メインのこの学習法が最も効率がいいでしょう。
「問題集で実際の問題を正文化しながら、頻出となる部分を暗記する」
非常に単純ですが、これで憲法を確実に得意科目にできます。

ちなみに期間としては、本腰入れれば1か月で十分でしょう。
憲法のおすすめ問題集・参考書まとめ
憲法の問題集・参考書はそれぞれ一択です。
どちらもわかりやすいだけでなく、公務員試験対策として非常によくできています。
実際に出題される内容ばかりで、得点に直結する参考書・問題集になっているので、是非使ってみてください。
憲法の問題集は「スー過去」一択!
憲法の問題集は、やはり「スー過去」でしょう。
スー過去1冊でも十分です。
この1冊を何周も何周もやりこむことが合格への最短ルートです。
特に憲法の「スー過去」は、問題の選定や必要十分な分量、まとめ・解説のわかりやすさといった点で、「スー過去」シリーズの中でも特に完成度が高いです。
これを使って正文化で勉強するだけで確実に得点源になることでしょう。
他の科目では難易度3はやらなくていいですが、憲法に関しては得意科目にする必要があるので、やっておくに越したことはないかと思います。
特に国家一般や裁判所事務官志望の方は、平気で難易度3の問題が出題されますので、確実にそこまでやっておいてください。
それ以外の方は時間に余裕がなければ、やらなくても結構です。
憲法の参考書はザベストがおすすめ
問題集だけでもOKなのですが、補助の参考書を手元に置くと更に効率が上がります。
参考書としては、以下の理由で「寺本康之の憲法 ザ・ベストハイパー」がおすすめです。
- 網羅性が高い
- かみ砕かれており、独学でも非常にわかりやすい
- 公務員試験に出るポイントが明確
- 出版日がかなり新しい
かなりメジャーな参考書ですが、洗練されており自信を持っておすすめできます。
公務員試験では憲法の学説問題は不要?
憲法では、学説問題が出題される場合があります。
結論から言いますと、学説問題がよく出題される国家一般・裁判所・地方上級のいずれかを受ける方は学説問題も勉強しましょう。
以下の民法の記事では、国家一般受験者のみ、学説問題まで学習した方がいいと書きましたね。
投資(勉強時間)が少なく済むうえに、効果(正答率)も出やすいので、憲法に関しては学説問題は勉強しておいても良いのではないかな、と思います。
とはいえ、やはり憲法においても学説問題は正答率が低いので、「周りの受験生が解ける科目だけ解ければいい」公務員試験においては、必須というわけではありません。
なので、国家一般・裁判所・地方上級の志望度が高くない受験生は、もちろんやらなくていいです。
もし出題されたら、迷わず3番でもマークしておいてください。(笑)
憲法の勉強はいつから始めればいい?【おまけ】
憲法の勉強を始める時期としては、出来るだけ早い段階がベストです。
最適な勉強する順番については以下の記事で詳しくまとめてますので、是非ご覧ください。
憲法に関しては、最初に手を付ける科目のうちの1つにしてください。
理由は以下の通りです。
- 冒頭で述べた通り非常に重要な科目であるため、後回しにしておくのは得策でない。
- 他に最初に手を付ける科目としては数的や経済学があるが、計算問題ばかりやると勉強がマンネリ化してしまう。
- 公務員試験の勉強を始めたばかりでも、正しい勉強法を実践すれば1か月くらいで得点がガンガン伸びるので、自信がつきやすい。
以上の理由から、これから公務員試験の勉強を始める方・始めたばかりの方は、数的や経済学とともに優先的に憲法の勉強に取り掛かってください。
そして・・・あなたの初めての得意科目にしてください。
スー過去さえあればできるので、簡単ですよね?
憲法のおすすめ参考書・勉強法まとめ
- 憲法は出題数が多いだけでなく、「他の受験生が得点源にしてること」や「社会科学とのシナジー」といった理由から、非常に重要な科目!
- 余計な参考書は不要。スー過去を正文化で何周もするだけで必ず武器になる!
- 憲法は公務員試験の科目の中で一番初めに勉強に取り掛かろう!
一般的には「簡単な科目」と言われている憲法。
確かに難易度の高い科目ではありません。

「絶対に得点源にしなければいけない」というプレッシャーがありますから。
勉強を始める前は「本当に得点源にできるかな」とか、既に勉強している方も「苦手ではないけど得意科目にはまだならなそう・・・」といった形で、やはり不安に思う方が多い印象です。
こういった単純な科目こそ、シンプルな勉強法で攻略しましょう!
正直、憲法の得点は暗記力やセンスではなく、「スー過去を何周したか」で決まります。
辛くなったら少し休憩しても良いので、合格目指して根気強く継続しましょうね!
この記事が憲法の勉強法で悩む皆様のお役に立てれば幸いです。
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