公務員ラボへようこそ。
「最終的にどの教科も勉強するんだから、順番はそこまで重要じゃない」と思ってませんか?
私は特別区や国家一般などに上位合格してますが、今振り返っても、公務員試験では勉強する教科の順番は大切です。
目次
【公務員試験】教科・科目の勉強順番の考え方
勉強する科目の順番を決める際に、絶対に守ってほしい基準を1つだけお教えします。
よく「公務員試験でメイン科目となる数的・憲法・民法・経済学から」と聞きますよね。
メイン科目からやることに何の意味があるんでしょう。
- メイン科目なのに本番までに仕上がらなかったらまずいから?
これはそもそも、スケジュール通りにいってないことがまずいです。
途中でスケジュールの修正もできるので、公務員試験では、しっかり軌道修正しつつやれば、予定通りにいかないなんて事にはなりません。
- メイン科目さえやっておけば模試で点数をとれるようになるから?
当然勝負は本番ですから、模試の点数なんて何点でもいいです。
模試で点数をとるために、本番を犠牲にする勉強法は選ばないでください。
以上のように、考えてみれば、これといって大きなメリットはないんですよね。
それに対して、「忘れにくい科目から取り組む」メリットはたった一つですが、超重要でわかりやすいです。
- 勉強効率が上がる、つまり勉強時間が少なく済む
皆さん、例えば日本史を仕上げた後、世界史に移り、一通り終えてまた日本史に戻ったら、暗記した内容を忘れてたなんて経験ありませんか?
一度やった科目も定期的に「メンテナンス(見直し)」が必要なんですよね。
放っておいたら忘れるのは、当然のことです。
公務員試験は、科目数の多さで言えばトップクラスです。
そんな公務員試験で、こういったメンテナンスを必要以上に繰り返すのは得策ではありません。
それなら、一般的に暗記科目といわれている教科は後回しにしましょう。
忘れやすい教科は、直前期に勉強して短期記憶で勝負することもできますね。
以上のことから、忘れにくい科目から勉強することを推奨します。
メイン科目から取り組む勉強法に、全くメリットがないとは言いません。
「万が一スケジュール通りにいかなかった場合のケア」や、「模試で自信をつけたい」という方はそれでも構いません。
特にそういったこだわりはなく、「とにかく勉強の効率を上げたい」という方は、忘れにくい教科から勉強することをおすすめします。
公務員試験はスケジュールから差をつけましょう!
公務員試験の勉強教科・科目の順番はこれ!
「忘れにくい教科・科目から取り組む」ということの重要性はわかって頂けたでしょうか。
では具体的に、公務員試験ではどの順番でやるのが最も効率的か、ここで示していきます。
ちなみに、ここでは「専門科目あり」の勉強順を紹介します。
専門科目がない「教養のみ」の公務員試験を受ける方は、以下で勉強順を含めた攻略法を紹介してますので、ご覧ください。
また、教科ごとに効率的な勉強法を知りたい方もいると思うので、勉強法を紹介した記事のリンクを貼りながら解説していきます。
どの科目も、「安定して得点できる」勉強法を意識して紹介しているので、よかったらご覧ください。
①数的推理・文章理解は最初に勉強を始める
まずは、計算問題や言語系の問題から始めましょう。
ただ、これらの科目はすぐに終わる科目ではないですし、また「毎日少しでも問題に触れる」ことが重要です。
科目ごとに解説していきますね。
- 文章理解
この科目は英単語くらいしか暗記することはないので、最初に始めるのに最も適した分野です。
また、初めに自分の解き方を確立させることが大切ですので、よかったら以下の記事を参考にしてください。
- 数的推理
数的処理・判断推理・資料解釈のことです。
これらの教科は、以下の記事で紹介しているように個人的には、最も効率のいい勉強法は結局暗記なんです。
厳密に言うと、数的推理の中でも資料解釈は暗記ではないですけどね。
暗記が重要とはいえ、数的推理は単純な暗記科目よりも確実に、記憶に定着しやすいです。
そのため、このタイミングで始めても本番まで記憶をしっかり維持することができるでしょう。
公務員試験では、以上の2科目は最初に始めて、ある程度問題数をこなして自分の勉強法を確立してください。
その後は、他の科目を勉強しながら、「毎日~問解く」という形で決めて、本番の前日まで継続しましょう。
②物理・化学、ミクロ・マクロ経済学、社会科学
次に勉強するべき教科は、計算問題が多い物理・化学、ミクロ・マクロ、ミクマクと範囲が被っている社会科学です。
- 物理・化学&ミクロ・マクロ
計算問題が半分以上を占めている科目ですね。
これらの科目も数的推理と同じく暗記で対応するのが一番ですが、やはり単純な暗記科目よりは忘れにくいのでこの位置づけにしました。
- 物理・化学&ミクロ・マクロ
では、なぜ単純な暗記科目であるこの科目もここに持ってきたのか。
この科目は、専門科目の経済学や法律系の科目と範囲が被ってます。
そのため、専門科目の勉強で代用してしまい、勉強しない方も多い科目です。
しかし、以下の記事でも書きましたが、社会科学は社会科学として勉強すべきだと思います。
理由としては「経済学の知識と結び付けたり、敷居の高い法律科目への導入の役割をしつつ、どちらの得点も伸ばす役割を果たす」というのがあります。
そう考えると、やはり社会科学という教科はこの位置がベストだと思います。
③民法、生物,地学
- 民法
公務員試験の専門科目で最難関の科目の一つですが、実はほとんど暗記科目です。
じゃあなぜこの位置なのか。
以下で紹介しているように、民法は全部暗記するのが手っ取り早いし、効率もいいんです。
ただ、暗記をしているだけでも、その中で「これはそういうことだったのか!」と理解につながるのが民法なんです。
- 生物・地学
これに関しては、ご存じの通り暗記科目です。
ただ、たまに計算問題や思考系の問題も出ますよね。
それに、分量が少ないので、メンテナンスにかかる時間も少なく済みます。
なのでこの位置にしておきました。
④憲法、行政法、学系(政治学,行政学,社会学)
すべて専門科目ですね。
ここまでくると、もう完全に暗記科目です。
ですが、できるだけ負担を軽減する工夫はしてあります。
- 憲法
既に学習した社会科学とかなり範囲が被っており、社会科学が導入科目の役割を果たしてくれます。
なのでこの科目に関しては、全然辛くないと思いますよ。
- 政治学・行政学・社会学
学系に関して、この3教科はそれぞれお互いに被る分野があります。
そのため、まとめて勉強することで効率を最大限に上げることができます。
- 行政法
行政学と少し被る分野があります。が、気休め程度です(笑)
この科目は割とつらいかもしれませんが、ここを乗り越えればほぼ終わりなので、以下の記事を参考に頑張ってくださいね。
⑤財政学、時事、思想
ここまで来れば、もう終わったも同然です。
- 時事
この科目に関しては単純に、参考書の発売日が2月ごろなので、勉強が始められないため、この位置になりました。
ちなみに、特に理由もなく「時事の参考書は速攻の時事一択」だと思っている方には、この記事を是非読んでほしいです。
- 財政学
この教科は専門科目ですが、「財政事情」という教養の時事と関連する重要分野があります。
なので、以下でも解説してますが、一緒に勉強した方が効率が上がるんです。
- 思想
これは、全科目の中でも最後に取り組む科目になるかと思います。
思想に関しては暗記量が少なく、短期記憶でも十分乗り切れるということでこの位置にしました。
私は試験1週間前に始めましたが、全く問題ありませんでした。
公務員試験の勉強教科・科目の順番【まとめ】
- 公務員試験の勉強は「メイン科目から」ではなく、「忘れにくい科目から」始めよう!
- 具体的には、この記事で紹介した順番で勉強をしよう!
今回は、勉強すべき科目の順番に関して「憲法・民法・経済学」といった出題数の多いメイン教科からという意見の人が多かったので、個人的な意見を述べてみました。
公務員試験では、勉強の効率を求めるならこっちのほうがいいです。確実に。
ちなみに、この順番で勉強するとは言っても、例えば「②の物理・化学をやって、あとは⑤が終わるまで物理・化学は全くやらなくていい」というのは違うので、そこだけ気を付けてくださいね。
この記事が、公務員試験の勉強順で悩む皆様のお役に立てれば幸いです。
このサイトでは他にも、公務員試験で複数上位合格した現役講師の私が、筆記・面接・論文について解説しています。
公務員試験に必要な情報は全てここに詰まってるので、是非見ていってください。