公務員ラボへようこそ。
この記事では、筆記試験対策に絞って紹介します。
面接対策は筆記試験が終わってからでもOKですが、筆記試験前に行っておく面接対策としては、以下の方法で自身の強みを把握しておくことがおすすめです。
目次
地上の中部北陸型はどこの自治体を指している?
地方上級は「中部・北陸型」の他にも「全国型」や「関東型」があります。
そうなると、どこの市役所や県庁が「中部北陸型」にあたるのかわからないですよね。
そこで、まずは県庁と市役所で中部北陸型に当たるものをピックアップしていきますね。
県庁
中部北陸型の県庁は以下の自治体です。
※かっこ書きがされていないものは、「教養・専門ともに中部北陸型」です。
- 岐阜県庁
- 愛知県庁
- 三重県庁
- 富山県庁
- 石川県庁
- 福井県庁
中部北陸型の試験が行われるのは、以上6つの県庁です。
中部北陸型を採用している県庁は、全国型や関東型よりも少ないんですよね。
なので、中部北陸型専用の対策を書いているサイトはほとんどありません(笑)
市役所
市役所で中部北陸型の出題がされる自治体はありません。
地方上級中部北陸型の試験科目と配点
次に、中部北陸型の試験科目と配点についてです。
まず配点に関して、筆記と面接の配点は受験先によって異なります。
筆記の中での配点は、教養:専門=1:1です。
国家一般や国税、財務のように専門に傾斜がかかるということはありません。
では出題科目と、中部北陸型での科目ごとの難易度を見ていきます。
教養試験の出題科目と科目別難易度
中部北陸型の教養は全問必須回答です。
科目 | 出題数 | 重要度 | 難易度 | 内訳 |
文章理解 | 9 | 〇 | 普通 | 現代文:3 英語:5 古文:1 |
数的処理 | 16 | ◎ | やや難 | 数的:6 判断:9 資料:1 |
人文科学 | 8 | 〇 | 普通 | 日本史:3 世界史:2 地理:2 文学・芸術:1 |
社会科学 | 10 | 〇 | やや難 | 政治:1 法律:2 経済:1 社会:6 |
自然科学 | 7 | △ | やや易 | 化学:2 物理:1 生物:2 地学:1 数学:1 |
合計 | 50 (必須回答) |
ー | 普通 |
ー |
専門試験の出題科目と科目別難易度
専門は選択回答になっています。
科目 | 出題数 | 重要度 | 難易度 |
憲法 | 5 | ◎ | やや易 |
民法 | 7 | ◎ | やや難 |
行政法 | 8 | ◎ | 普通 |
経済原論 | 8 | ◎ | 難 |
経済政策 | 2 | 〇 | やや難 |
経済事情 | 3 | 〇 | 普通 |
財政学 | 3 | 〇 | やや難 |
政治学 | 2 | △ | 普通 |
行政学 | 2 | 〇 | やや易 |
社会学 | 2 | 〇 | やや易 |
国際関係 | 2 | △ | 難 |
社会政策 | 2 | 〇 | やや易 |
刑法 | 2 | × | やや易 |
労働法 | 2 | △ | 易 |
合計 | 40/50問を選択回答 | ー | 普通 |
地方上級中部北陸型のボーダー・難易度
出題科目は以上の通りです。
では、次にボーダーと難易度を解説していきますね。
地上中部北陸型のボーダー
自治体ごとにも異なりますが、平均すると中部北陸型のボーダーは5割5分~6割です。
もちろんボーダーはどの自治体を受けるのかによって変わってきますが、ほとんどの自治体は、6割とっていれば合格できるラインでしょう。
中部・北陸型は専門試験が選択回答なので、専門試験の得点は伸びやすいです。
とはいえ、自治体ごとにボーダーが異なることに違いはないので、自分の受験先の情報をしっかり確認しておいてくださいね。
難易度:公務員試験の中では普通くらい
次に難易度に関して、公務員試験の中では普通くらいでしょう。
試験問題自体は難しくなく、受験生のレベルも普通くらいでしょう。
ただ、自治体にもよりますが、倍率はそこそこ高いところが多いですね。
地方上級中部・北陸型受験者が最優先でやっておくべき対策【特に直前期】
地方上級中部北陸型は、経済学をはじめ、一部の科目で少し独特の癖があります。
そのため、地方上級の過去問は必ずやっておくべきです。
特におすすめなのは、やはりとても多くの受験生が使っている地方上級 過去問500です。
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直前期は「過去問500」、時間のある方は「スーパー過去問ゼミ」
直前期には間違いなく「過去問500」で地方上級の過去問のみに絞った問題をやっておくべきです。
そこで、時間がある程度ある方には、全科目に共通して「スーパー過去問ゼミ」がおすすめです。
よって、
地方上級中部北陸型の勉強法【教養】
では、試験の概要を把握してもらったところで、地方上級中部北陸型の学習戦略を解説していきます。
教養の科目ごとに、効率的な勉強法を以下で紹介していますので、得点を伸ばしたい科目だけでも読んでみてくださいね。
では、各科目の勉強法は上記で詳しく解説していますので、ここでは科目ごとの勉強法でなく、地方上級中部北陸型の勉強をするにあたって気を付けるべきことを中心に紹介していきます。
中部北陸型は数的処理が重要!
関東型は数的処理の出題数が少ないですが、中部北陸型では数的処理が多く出題されています。
難しい問題を解けるようにする必要はないので、基礎~標準レベルの問題をとれるようにしましょう。
そのためにはパターン暗記で確実に得点を伸ばすのが合格への近道です。
中部北陸型では、数的処理の中でも特に、判断推理が9問と多く出題されるので、以下を参考に効率的な勉強ができると、合格が一気に近づきます。
空間把握と資料解釈に関しては、中部北陸型ではあまり重要ではないので最低限の勉強でOKです。
以下の記事で、時間をあまりかけずに得点する勉強法を掲載しているので、是非ご覧ください。
人文科学・社会科学にも力を入れよう
地方上級の人文科学と社会科学に関しては、公務員試験の中でもトップクラスの出題数になっています。
もちろん、どちらも力を入れて対策しておきましょう。
地上全国型の社会科学
社会科学で重要なことは1つです。
憲法やミクロ・マクロの勉強だけでもある程度得点できるんですが、やはり社会科学独自の勉強をした人とは得点の安定感が違ってきます。
勉強法を以下の記事で書いていますが、正文化を使えばそれほど時間はかからないのでできるだけやっておくと良いと思います。
地上全国型の人文科学
人文科学は日本史が3問、世界史・地理が2問ずつ出題されることが多いようです。
そこで、重要なのは捨て科目の選び方ですね。
人文科学は1科目捨てる方が、他の科目に時間を回す余裕ができて、全体の得点は結果的に伸びることが多いです。
では、具体的にどの科目を捨てるべきか。
その理由はは以下の通りです。
- 日本史は3問出題される年が多いので捨てるべきではない
- 地理は勉強時間が比較的短く済むので捨てるべきではない
- 世界史は最も学習に時間がかかる科目
もちろん世界史が得意な方であれば、他の科目を捨てることも選択肢に入ります。
頻出分野に絞った効率的な勉強法や捨て科目を選ぶ際の3科目の特徴については、以下の記事で詳しく解説していますので是非ご覧下さいね。
自然科学は積極的に捨てよう
最後に、自然科学の出題は比較的少なくなっています。
どの科目を捨てるかについては、中部北陸型では物理がおすすめです。
もちろん、こちらも得意科目や併願先によって異なりますので、捨て科目を選ぶ際には以下の記事を参考にしてください。苦手な人でも得点を伸ばせる勉強法も詳しく解説してます。
あとは、数学も基本的に捨ててOKです。
ここまでで捨て科目が既にいくつかありますね。
中部北陸型は教養が全問必須回答なので「本当にこんなに捨てていいの?」と思うかもしれません。
以下の記事を読んでいただければ、捨て科目を作るべき理由やメリットがわかるかと思います。
地方上級中部北陸型の勉強法【専門】
専門に関しても、科目ごとの効率的な勉強法を以下で紹介していますので、ぜひ読んでみてください。
こちらも科目ごとの勉強法は上記を見て頂いて、ここでは地方上級の学習戦略という側面から解説していきますよ。
難易度の高い経済原論について
地方上級では、経済原論(ミクロ・マクロ)で高難易度問題の出題が多くなっています。
上記の記事を読んで、難易度の高い中部北陸型のミクロ・マクロを攻略しましょう。
刑法と労働法は勉強すべきか
これについては以下の記事を参考にしてください。必要なことは全て書いてあります。
読むのが面倒な方のために要約すると、
- 労働法は簡単なので時間があればやる
- 刑法はコスパが悪いので原則捨てる
こんな感じです。
ただ、刑法は分量が多いので、捨てとしました。
中部北陸型は、全国型と違い、専門試験が選択回答になっています。
なので、刑法は捨てても何の問題もありません。
時間がなければ、労働法も捨ててしまっても問題はありませんよ。
経済政策・経済事情ってどんな科目?
経済政策・経済事情は見慣れない科目ですよね。
地方上級の中でも、経済政策・経済事情は中部北陸型以外では出題されません。
どんな科目なんでしょうか。
まず経済政策は、経済原論と財政学と範囲が被っています。
そして経済事情は、財政学と時事と範囲が被っています。
なので、経済原論・財政学・時事をしっかりやっておけば、経済政策・経済事情の対策は不要ということですね。
社会政策は勉強しましょう
中部北陸型では社会政策が2問出題されます。
社会政策については、以下の記事で「地方上級の社会政策」に特化した勉強法や参考書について説明しています。
中部北陸型では社会政策の出題が2問ということで、全国型や関東型よりも出題数が1問少なくなっていますが、やはり時間をかけずに得点できる科目には違いありません。
意外と出題数の多い憲法・民法・行政法
憲法・民法・行政法は基本的に地方上級では出題数が少なくなっています。
事実、全国型や関東型ではあまり出題がありません。
刑法など捨て科目を作ったり、経済原論の難易度が高い分、この3科目でしっかり得点できなくてはなりません。
独特な出題傾向などはないので、以下の記事を参考にしつつ、基本をしっかり勉強しておくようにしましょう。
地方上級中部北陸型の対策まとめ
- 教養は数的・人文・社会科学に力を入れよう!
- 専門のミクロ・マクロは普段通りの勉強で対応しよう!
- 刑法は原則捨て、労働法は時間があれば勉強しよう!
- 社会政策は2問しか出題されないが、コスパ最高の科目なので勉強しよう!
- 意外と重要な科目である憲法・民法・行政法はしっかりと対策しておこう!
- 筆記前に面接対策に時間をかける必要はないが、自己分析だけでもやっておけるとベスト!
今回は中部北陸型の対策に必要なことを全て書きました。
中部北陸型は全国型や関東型よりも実施している自治体が少ないので、中部北陸型のみに焦点を当てて対策を解説しているところは少ないですよね。
中部北陸型は他の試験では出題されないマイナー科目の出題も複数あり、独自の対策をすることで周りに差をつけられるでしょう。
筆記に関しては、この記事を参考に効率最重視の勉強を心がけ、合格をつかみ取りましょう!
この記事が、地方上級中部北陸型の試験対策で悩む皆様のお役に立てれば幸いです。