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目次
特別区の志望区を選ぶ基準
それでは、希望区の選び方を紹介していきます。
重要な基準はもれなく挙げましたので、以下の5つから総合的に判断するのがベストだと思いますよ。
やりたい仕事があるか【重要度△】
これはよく言われる基準ですが、意外と重要度低めです。
これを理由に選ぶと、やりたい仕事以外に取り組むモチベーションがなくなってしまうこともあります。
ちなみに、以下の記事で詳しく解説していますが、面接でやりたい仕事をメインの志望動機にするのもNGです。
まあ、区ごとにやっている仕事って、実はそれほど大きな違いはないので、これだけで選ぶほど重要な基準とは思いません。
ただ、区独自の施策もなくはないです。
なので、希望区を決める基準の一つとしてなら、アリだと思いますよ。
その区にゆかりがあるか【重要度〇】
地元だったり、学校がその区にあるといったことですね。
これも必須ではありませんが、そこそこ重要です。
もちろん、ゆかりがあるからといって、それだけで有利になるわけではありません。
直接の志望動機にはならないですから。
ただ、自分の経験を志望動機ややりたい仕事に絡めやすいのは事実です。
以下のように、あなたのゆかりを武器に、志望動機の説得力を増すことができるわけです。
私が新宿区を志望した理由は、自身の洞察力を活かし、新宿区が掲げる「やすらぎとにぎわいのまち」を実現していきたいと思ったためです。
私は新宿区民ですが、自転車に鍵をかけない住民をよく見かけます。
特別区で犯罪発生件数が最も多い原因の一つは、こういった住民の防犯意識の低さにあると思います。
防犯だけでなく様々な分野における課題やニーズを把握し、「やすらぎとにぎわいのまち」を住民目線で創造していきたいと考えています。
これはあくまでも一例ですが、「自転車の鍵のかけ忘れが多い」という何気ない日常でさえ、ゆかりがある区ならこのように志望動機のきっかけにはなり得ます。
まあもちろん他にいきたい区があるのに、ゆかりのある区を選べということではありません。
必須ではないので、迷ったらゆかりのある区を選びましょう。
住民のタイプ【重要度△】
住民のタイプという言い方は不適切かもしれませんが・・・
これから働いていくにあたって、窓口対応は必ずやることになります。
そこで、こちらは悪くないのに一方的に怒鳴り散らかすなど、話をするのが難しい方の対応は出来ればしたくないですよね。
やはり、区によって多少住民のタイプが変わるイメージを持つ受験生が多いようです。
一部の受験生からは目黒区や港区などの区は、「ハイソ区」と呼ばれ、受験生からは上記のような対応しにくい住民が少ないと思われているようです。
私は受験生の頃、ハイソ区とか下町区で住民の質が違うというのは一切信じていなかったのですが、現在は、区によって「住民の傾向に多少の差はある」という可能性は否定できないと思っています。
ただ、結局どこの区でも、部署によっては対応の難しい住民は来ます。
どこに就職にしても、そこは覚悟しておいた方が良いです。
なので、住民のタイプについては多少考慮に入れる程度で良いでしょう。
合格しやすいか(採用数が多いor不人気)【重要度◎】
これはとっても重要です。
人気な区を希望すると、倍率が高いので提示が来なかったり、提示が来ても区面接には自信がある人が来るので、落ちてしまうことも多いです。
採用数が多い区・不人気な区が合格しやすいです。
その区で一生働きたいか【重要度◎】
「合格しやすいか」という基準が重要だと書きましたが、働きたい区があるなら、そこに妥協はしないほうが良いです。
新卒であればこれから40年前後働き続けるわけですからね。
「この区に憧れがある」などでも構いませんので、どんな理由であっても行きたいと思う区は、(ほかの理由で第一志望区にしなかったとしても)少なくとも希望区のいずれかには書いておきましょう。
「どこでも良いから合格したい」という気持ちは間違っていないし、戦略として非常に合理的です。

ただ、行きたい区があって、そこを受けなかったことをあとで後悔する可能性が少しでもあるなら、第一希望区に書くのをおすすめしますよ。
迷ってるor併願の人には江戸川区がおすすめ!
ここまでで、あなたが志望区を選ぶ基準を解説してきました。
基本的には、この基準に沿って、あなただけの志望区を選んでください。
人によってベストな選択は変わるので、「ここは絶対に志望区に入れておけ」というのはありません。
ただ、以下の条件に当てはまる人には絶対におすすめできる区があります。
- どうしても行きたい区はない
- とにかく特別区のいずれかに合格したい
- 第一志望は他にあるので、時間をかけずに合格したい
それは、江戸川区です。
その理由を軽く説明していきますね。
2020年は、採用数が半減したので、あまり強くはおすすめできません!
ちなみに、江戸川区を受験する可能性がある方は、以下の記事を絶対に読んでおいてください。
間違いなく有益な記事だと保証します。
面接一回だけで合格できる
江戸川区は、独自採用方式を採用しており、区面接がありません。
これは大きなメリットです。
区面接を受ける手間が省けるので、第一志望が特別区以外にある方は、最低限の対策時間で合格を一つゲットするのがいいでしょう。
事前のリサーチが1区分で済む
他の区を受ける方は、2次面接(人事委員会面接)の時点ではどこから提示が来るかわからないので、志望動機も「特別区を志望する理由」をいう必要があります。
そして、提示が来てから慌ててその区の志望動機を考えたり、施策に目を通したりしなければなりません。
人によっては、第1~第3志望の志望3区の街歩きや区役所訪問を行い、それぞれ対策も万全にしたのに、全く違う区から提示が来た人もいます。
江戸川区なら、「特別区全体の志望動機」を考える必要もなく、3区も事前にリサーチする必要はありません。
面接の回数だけでなく、こういったことからも対策時間がかなり短縮できるので、やはり併願の人にはおすすめできますね。
ちなみに、他の22区とは別で、面接官も江戸川区の方がやってくれているので、存分に江戸川区のことを喋れますよ!
(おそらく)23区の中では倍率が低め?【2020年は採用数半減!】
これは正式に発表されていませんので、100%確実な情報は誰にもわかりません。
ただ、私の知り合いが社員として働いている某予備校から特別区を受けた人の中で、
①江戸川以外の22区で不合格or最終提示まで落ちて採用もれになる確率
②江戸川区を受けた受験生が不合格になる確率
その社員さんの体感ですが、①>②だそうです。
この話からすると、他の区は最大7回も受けられるのに、採用もれになる可能性のほうが高いことになります。
もちろん、実際の倍率はブラックボックスなのでわかりません。
この予備校でそうだっただけで、一般的には違うのかもしれません。
ただ少なくとも、倍率が高い方では無いと思っています。
実際私の周りでも、江戸川区を受けて面接で落ちたという受験生は、もちろんいますが、比較的少ない印象です。
なので、とにかく合格が欲しいという方には選択肢の一つとして考えてほしいです。
でしたが、2020年は採用数がかなり減ったので、何とも言えませんね。
ただ「志願者が半減したなら今年は江戸川区は受けないでおこう」と思った方は多いはずです。
これで江戸川区の「志願者」も減るのは間違いないんです。
ただ、どれくらい減るかは・・・私にも、誰にもわかりません。
減るのはほぼ確実ですが、少ししか減らないかもしれませんし、志願者も激減してねらい目になる可能性だってあります。
これは経験則からの個人的な予想ですが、総合的に考えると、例年よりは「少し合格が難しくなる」可能性が高いかなと思います。
採用数が半分になったから、倍率も去年の2倍になるなんてことは基本的にないですけどね。
少なくとも、江戸川区を志望している人は、後悔のないように受けるべきだと思います。
結果が出るのが早い
区面接がないので、実質の内定が決まるのは8月の初めです。
他の区はこの日から数日後以降に面接の連絡が来て・・・というわけですから、他の区と比べると内定が決まるのはかなり早いです。

第2志望:特別区
第3志望:Y県庁
第4志望以下:Z市役所・国家一般・国税専門官
この場合、もう第3志望以下の試験は辞退して、第一志望のX市役所の試験対策に集中できるわけです。
これによって対策時間が増えるので、間接的に第一志望の合格可能性が上がります。
一つ合格が早めに決まったことで、気持ちに多少余裕も出てくるはずですしね。
デメリットは「単願方式」と「犯罪の多さ」?
江戸川区を受験する際に気になる点として受験生からよく挙げられているのは、「単願方式」が圧倒的に多く、ごくまれに出るのが「犯罪の多さ(=民度があまり高くない?)」ですね。
それぞれ解説していきます。
単願方式は一見怖いけど・・・
江戸川区は独自採用方式なので、他の22区は最大7回も提示が来るのに1発勝負です。
ただ、これは実態が見えないから怖いだけです。
先ほども言ったように、22区で採用もれになる可能性は、江戸川区で不合格になる可能性よりも高いんです
これを聞いたら、むしろ他の22区を受ける方が怖くなりませんか?
ちなみに江戸川区の説明会では、「単願方式で不利になることはありません」と人事の方が公言しており・・・
「単願方式で(有利になることはあっても)不利になることはありません」
今の私にはこのようにも聞こえます(笑)
このおかげで多くの受験生が江戸川区を受けるのを踏みとどまっているので、むしろ穴場になる可能性もあります。
犯罪の多さは改善されつつある!
確かに、江戸川区は犯罪発生件数も多かった印象があるため、実際に働いたり住む際は気になる方もいるかもしれません。
一時期は、23区の中で犯罪の発生件数がトップでした。
ただ、この記事を書いている時点で、ここ10年でなんと犯罪は半分まで減っています。
まあ依然として、窓口にも変な人は来るかもしれませんし、区内に住むのも場所によっては少し怖いと思う方もゼロではないかもしれません。
ただ、これまでの傾向から言えば、これからも確実に改善は続いていくはずですから、あまり気にするほどではないかなと思います。
特別区の志望区選びまとめ
- 志望区を選ぶときは、この記事に書かれている5つの基準を参考にしよう!
- 「合格のしやすさ」と「一生その区で働きたいか」が特に重要!
- 特に行きたい区がない人は江戸川区がおすすめ!
今回は、特別区の志望区選びに関して、私が受験で学んだことを全て書きました。
こんなにある中から3区も選ぶのは難しいですよね。
なので、よく考えて決めてください。
しっかり考えた結果なら、とにかくこの区で働きたいという立派な理由じゃなくても、どこでもいいから合格したかったという理由でも構いません。
あなたが納得のいく区を選んでください。
そして、それでも決められないという方は、思い切って第一志望区のところに「江戸川区」と書いて、他は空欄で提出するのもありかなと思います。
江戸川区を選ぶのはかなりの思い切りが必要ですが、不利になることは基本的にはならないと思います。
この記事が、特別区の志望区選びで悩む皆様のお役に立てれば幸いです。
この記事を読んでわからなかったこと、その他公務員試験に関して、公務員の仕事に関して、なんでも気軽に聞いてくださいね。
特別区の受験生には、以下の記事も是非読んでいただきたいです。