【都庁の勉強法】択一で稼ぎ、教養論文・専門記述は最低限の得点を!【現役講師のおすすめ参考書】

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受験生A
都庁の勉強法や難易度、必要な勉強時間を知りたいです!
受験生B
都庁の筆記に合格するために気を付けるべきことってあるのかな。
受験生C
都庁を受けるけど、教養論文や専門記述もあって大変だ・・・


コムオ
こういった皆様のお悩みに、元公務員の現役予備校講師のコムオがお答えします。


都庁は、以下のように筆記だけでもやるべきことが多くて大変ですよね。

  • 教養択一
  • 教養論文
  • 専門記述


しかし、とるべき戦略はシンプルです。

「教養択一で確実に差をつけ、教養論文と専門記述は最低限の得点をとる」

これが最も効率的で、合格への近道だと断言します。


なぜなら、教養の難易度は低く、しっかり勉強すれば安定した得点が可能ですが、教養論文と専門記述は「たくさん勉強したのに差がつかない」ことがあるんです。
頻出じゃないテーマが出た時、論点は揃えてこなかった人と同じスタートラインに立ってしまうからです。



そこで、LECの模試で全国6000人中2位(教養)を獲得した私が、教養の効率的な勉強法と教養論文・専門記述で最低限の得点を確実にとる方法を教えます。

都庁の倍率と難易度

プレゼンをする女性

まず、2018年の都庁(Ⅰ類B)の倍率と受験者数は以下の通りです。

  • 受験者数:2564人
  • 1次合格者:1066人
  • 最終合格者:421人
  • 倍率:6.1倍

 

1次試験で半分以下になり、2次試験でまた半分以下に減るという形ですね。

他の公務員試験と比較して、倍率は普通くらいでしょう。


ちなみに都庁は女性優遇がある公務員試験の一つなので、あなたが女性であればもう少し倍率は低くなりますし、男性なら倍率は高くなります。

 

都庁の出題科目【教養択一・専門記述】

チェックリスト

まず、都庁の出題数と難易度を表にまとめました。


まず、下の表の「重要度」と「難易度」という指標が少しあいまいなので、説明しておきます。

 

  • 重要度は、都庁の選択科目としてのおススメ度です。

  • 難易度「科目としての勉強難易度」というより、「都庁で出題される問題の難易度」のことです。

    (例:民法は勉強するのは大変な科目だが、都庁ではあまり難しい問題は出ないので難易度は普通 など)

 

 なので、重要度が高く、難易度が低い問題は選択すべきということですね。



ちなみに、難易度や重要度の算出には、以下の事項を参考にしています。

  • 私の受験生時代の経験
  • チューターをしていた頃の予備校生の意見
  • 某予備校が毎年出している都庁のデータ


間違いなく信頼のおけるデータになっていると思いますので、是非参考にしてくださいね。


教養試験の出題数と難易度

科目 出題数 重要度 難易度 内訳
文章理解 現代文:4
英語:4
数的処理 16 やや易~普通

数的:6
判断:2
資料:4
空間:4

人文科学 普通 日本史or世界史:1
地理:1
思想:1
社会科学 普通 政治:1
経済:1
社会:1
自然科学 やや易 化学:1
物理:1
生物:1
地学:1
時事 6 やや難
合計 40
(必須回答)
普通


都庁の教養試験の特徴としては、以下の通りです。

  • 日本史と世界史は毎年交互に出題

  • 数的処理・空間把握・時事の出題が多い

 

 

専門試験の出題科目と難易度

科目 重要度 難易度
憲法 やや易
民法 やや難
行政法 普通
経済学 やや易
財政学 普通
政治学 普通
行政学 普通
社会学 やや易
経営学 やや難
会計学
(国税受験者のみ)
やや易

 

都庁の専門試験では、合計10科目の内、3科目の選択回答になります。

 

都庁の合格に必要な勉強時間と合格難易度は?

疑問を持つ女性

都庁の合格に必要な勉強時間と合格難易度は、あなたが「都庁専願か併願か」で変わってきます。

なぜなら、都庁は専門記述で3科目も選択しなくてはいけない代わりに、専門択一はないからです。

なので、他の試験を併願する場合は専門択一もやる必要があるので、かなり難易度は高くなります。

逆に他の試験を受けない、もしくは他も受験するが専門択一の勉強をしない方にとっては、難しい試験ではありません。


あくまで目安ですが、専願・併願それぞれの「合格に必要な勉強時間」は以下の通りです。

  • 都庁専願の方→1000時間
  • 併願先として都庁を受ける方→1500時間



ここからは、専願・併願の両方の受験生におすすめできる勉強法を紹介していきます。


都庁の教養択一の勉強法・参考書

ち密な計算で右肩上がり

まず都庁で最も重要である教養の勉強法から紹介していきます。

基本的に択一の試験は実力が出やすく、大きな失敗をすることはありません。

 なので、都庁では「教養で確実に得点して、記述は最低限の得点をとる」という戦略がベストです。


私が紹介している「暗記メイン」の勉強法では、教養を確実に安定して得点することができます。

私も最初は4割程度しか得点できていなかったのですが、本番までに8割以上は安定して得点できるようになりました。

以下の記事ではそんな私が実践していた「苦手な人でも教養で安定して得点できる勉強法・参考書」を紹介しています。


上記の記事を読むだけでも十分ですが、この記事では更に「都庁専用の対策」を紹介していきます。

まず、個人的に最重要の参考書は、東京都の過去問500です。

東京都の過去問が掲載されている問題集は少なく、こちらは完成度も高いので殆どの方が持っていると思いますが、もし持ってなければチェックしてみて下さい。最新版がおすすめです。

都庁にどうしても合格したい方のみ実践してください。

出題科目の中で、都庁特有の傾向や特徴があるもののみ紹介していきますね。

 

空間把握・資料解釈の出題数が多い!

都庁では、他の試験よりも明らかに空間把握と資料解釈の出題数が多くなっています。

  • まず、空間把握に関しては難しい問題も出ます。


とにかく範囲を絞り、最低限の勉強で基本問題だけとれれば十分です。

具体的にどの範囲をやれば良いのか、どのように勉強を進めればよいのかといったことは以下の記事で詳しく解説しています。

 

  • 次に、資料解釈についてですが、これも上記で解説しています。


ただ、資料解釈はぶっちゃけ上の記事を読まなくても良いです(笑)

なぜなら、勉強法なんて解説する必要がないほど質の良い参考書があるからです。


「資料解釈の最前線」という参考書なのですが、分量はかなり少なく、半日で終えることもできると思います。

ただ、この解説が非常にわかりやすく「問題を簡単に解く」ことに特化した参考書で、苦手な人にも自信を持ってお勧めできる参考書です。

資料解釈については私の解説がいらないほど完成度の高い参考書なので、正直上記の記事でもこの参考書を紹介しているだけです(笑)


 

世界史・日本史はどっちか片方だけ勉強すればいい?

都庁では、毎年日本史と世界史が交互に出題されます。

なので、去年の過去問を見れば今年はどちらが出るかわかってしまうわけですね。

ただ例外もあり、日本史と世界史が両方出たり、連続で出ることもたまにあります。

では、歴史は日本史・世界史どちらも勉強した方が良いのか?

答えは、NOです。

 

もちろん、時間に余裕がある人や、世界史・日本史の出題が多い試験(地方上級など)の志望度が高い人はどちらも勉強した方が良いでしょう。

ただ、基本的には勉強する必要はないかと思います。

理由は以下の通りです。

  • 日本史・世界史は勉強に時間がかかる
  • 都庁の日本史・世界史は年によっては難しい問題が出るので、勉強しても得点できない可能性がある
  • 他の科目に時間を割いた方が間違いなく効率的



そもそも、都庁では日本史・世界史のどちらかしか勉強していない人も多いです。

なので予想が外れたとしても、周りも同じなので問題ないわけです。

コムオ
公務員試験は「皆が得点できる問題」をとれていれば合格できますからね。


ちなみに、人文科学の勉強法や参考書、範囲の絞り方は以下の記事を参考にしてください。

 

意外と重要な自然科学

自然科学に関しては、各1問ずつしか出題されないうえ、物理や化学が苦手な人は捨ててしまう人もいるかもしれません。

ただ、以下の理由から自然科学は隠れた重要科目なんです。

  • 都庁の自然科学は、勉強していれば得点できるレベルの出題が多い
  • 「1問出題」というのは、全問必須回答の都庁では割と大きい
  • 教養は最低7割欲しいので、物理や化学を捨てると厳しい



苦手な人でも大丈夫です。

都庁のレベルなら、以下の記事で紹介している勉強法を実践すれば、苦手な人も得点できます。



頻出分野も記載しているので、科目単位で捨てるのではなく「分野単位で捨てる」ようにしましょう。

 

時事は参考書選びが重要!

都庁の時事は6問と、公務員試験全体の中でもトップクラスに出題数が多いです。

時事は勉強法もそうですが、参考書選びが非常に重要になります。

もちろん王道の「速攻の時事」でも良いのですが、都庁の時事は傾向がはっきりしているので「東京都・特別区のパーフェクト時事」が圧倒的におススメです。


 他の試験が第一志望の方は「速攻の時事」でもOKですが、都庁が第一志望の方は間違いなく「パーフェクト時事」が良いでしょう。

この2冊を実際に使ってみたうえでの比較や、具体的な勉強の進め方については以下の記事をご覧ください。

 

都庁の教養論文対策の勉強法・参考書

教養論文の勉強法は、暗記がベストだと断言できます。

まずは、以下で基本的な勉強法を抑えましょう。


私が実践していた、安定して得点できるシンプルな対策を紹介していますので、是非ご一読くださいね。

なお、都庁向けの論文参考書はないのですが、都庁受験者の論文の参考書としては、以下がおすすめです。

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では、都庁専用の対策に入っていきます。

 

「都民ファーストでつくる新しい東京」は読むべき?

ちょっと前で言う「長期ビジョン」というやつですね。

「長期ビジョン」が改訂されたものが「都民ファーストでつくる新しい東京」になります。

これは必須級だと思います。

都庁受験者は大体持っているのではないでしょうか。

 

都庁の都民情報ルームという場所で購入できます。

概要版と全体版がありますが、概要版で十分です。

 

この「都民ファースト」は、東京都が目指す姿やそのための政策が書かれています。

論文でもこの内容と関連したテーマが出題されることが多いので、読んでおいて損はないでしょう。

政策もある程度覚えておくと、間違いなく役立ちます。

コムオ
また、面接対策で志望動機ややりたい仕事を考える際にも役立ちますので、都庁受験者は必携だと思いますよ。


ちなみに、「都民ファースト」や参考書に載っていない問題が出た場合も焦らなくてOKです。

むしろそこでしっかりした答案が書ければ、相対的に高得点が得られるのでチャンスですよ。

以下の記事でそういった場合の対処法を紹介していますので、一度読んでおくことをおすすめします。

 

資料読み取り型の対策

都庁の論文は資料読み取り型の独特な出題形式です。

具体的には、毎年以下のような出題がされます。

 

都庁の教養論文の出題形式

(1)別添の資料から、~するためにあなたが重要であると考える課題を200字程度で簡潔に述べよ。

(2)(1)で述べた課題に関して、都はどのような取り組みを推進すべきか、あなたの考えを述べよ。

なお、解答に当たっては、解答用紙に(1)(2)を明記すること。

 

資料読み取り型なので、資料を読み取り、その内容を踏まえて書かなければならないわけですが、難しいことはありません。

なぜ出題者はその資料を出してきたのか、その意図を考え、それに答えるように書けば良いのです。

あとは難しく考えないことが重要で、普通の論文と同じように書けばOKです。

資料は踏まえなければなりませんが、意識しすぎる必要はありません。

採点者も結局見ているのは「資料をどれだけ読み取れているか」ではなく「論文の内容」です。

なので、「資料を出した出題者の意図に答える」ことができていれば、あとは普通に論文を書けば十分なんです。

 

問題文の指示は守ろう

当然ですが、問題文にあるように「(1)(2)を明記する」のは忘れないで下さいね。

意外と忘れてしまう方もいるので。


あとは(1)の「簡潔に」というのも重要です。

200字程度という制限があるので、長くなることはないと思いますが、「結論ファースト」を意識した構成を心がけると良いでしょう。

 

都庁の専門記述の勉強法・参考書

虫眼鏡と本

専門記述に関しては、3問選択しなければならないのでかなり負担になる科目です。

 

ただ、専願の方にとってはむしろやりやすいと思います。

択一のほうが間違いなく勉強する科目数は多くなりますからね。

 

基本的な勉強法と参考書は以下の通りです。


専門記述と言っても特に難しいことはなく、暗記で十分対応できます。

基本的には、上の記事の勉強法をベースに対策を行いましょう。

では、都庁専用の対策を紹介していきます。

 

科目数・論点数はいくつ準備する?

まず科目数ですが、5~6科目程度が良いです。

おすすめというより、5~6科目が間違いなくベストです。

4科目以下だと論点を外す可能性が高すぎますし、7科目以上勉強すると教養択一・教養論文の勉強がおろそかになりますからね。

続いて論点数ですが、20論点前後が妥当でしょう。

もちろん科目によっても異なります。

例えば、経済学や財政学は比較的少ない論点数でもOKですが、憲法は25~30くらい準備しておきたいところです。

 

あとは時間と相談しつつですね。

論点数に関してはあくまで目安で、あなたの時間の余裕次第で多少増やしたり減らしたりしてOKです。

 

都庁の専門記述おすすめ科目【この6科目を用意するのがベスト】

基本的には、前半の出題科目の表の「重要度」が高いものがそのままおススメ科目です。

具体的にそれぞれ解説していきますね。

憲法

憲法は言うまでもなくおススメですね。

元々簡単な科目なので、勉強もとっつきやすいです。

都庁の憲法は難しい問題も出にくいので、おすすめです。

憲法は都庁でおすすめの科目というだけでなく、他の試験でも最も多く使えますし、参考書も以下の完成度の高いものがあるので高評価です。


経済学・財政学

この2科目は似ている科目で、範囲も被っている部分があるので一括りにしました。。

独学では財政学の記述の参考書がないので厳しいかもしれないですが、予備校に通っている方にはおすすめです。

 どちらも図や表で解答を簡単に埋められるのが、最大の利点です。

特に経済学は、都庁では割と易しめの出題が多いうえ、他の試験でも使いやすいです。


政治学・行政学・社会学

この3科目は都庁以外の専門記述ではあまりメジャーな選択科目ではありませんが、都庁ではかなりおすすめです。

理由は以下の通りです。

  • 論点数が多くない
  • 出題難易度が安定している
  • 勉強がとっつきやすく、時間もかからない
  • この3科目は範囲が被っている



以上の理由から、都庁受験者はこの学系3科目は是非選択することをおすすめします。

 

予想問題や模試を活用しよう

最後になりますが、直前講座などでは都庁の予想問題をゲットできます。

少し値は張りますが、情報格差で負けるのは嫌ですよね。

コムオ
公務員になればそのお金は簡単に取り返せるので、直前講座は受講しておくと良いでしょう。


ちなみに、予備校の「都庁を想定した模試」も受けておくと良いです。

そこで出題された問題も、実質予想問題のようなものですからね。

 

都庁の勉強法まとめ

教養択一・教養論文・専門記述すべての対策を紹介したので、少し長くなってしまいましたね。

最後まで読んでくれている方は少ないと思います(笑)

 

ただ、都庁に合格するために必要な知識は、すべてここに詰まっていると断言できます。

専願か併願かにもよりますが、都庁は公務員試験の中では難しめの部類に入ると思います。

なので、戦略や効率が非常に重要になってきます。

効率の良い勉強法は各科目紹介しているので、そちらを実践していけば自ずと効率で差がついてくると思いますよ。

 

都庁の受験戦略

戦略に関しては「教養で差をつけ、論文と専門記述は最低限の得点」を意識しましょう。

まずは教養を安定して得点できるようになってください。

択一ほど安定はしませんが、教養論文と専門記述はぶっちゃけ難しくありませんから。

 

まずは教養から。

これを徹底してください。

私から皆さんへの最も重要なアドバイスです。

 

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