公務員ラボへようこそ。
目次
公務員試験が無理ゲーに見える5つの理由
まず、公務員試験に簡単に合格する方法はありません。
たまにあまり勉強せずに合格する方もいますが、それは「運」や「縁」といった不確定要素を味方につけた人たちです。
マーク式の試験ですし、年によって倍率が全然違う場合もあるので、そういった要素を完全になくすことはできません。
でも、人生がかかった公務員試験を、「運」や「縁」に任せたくはないですよね?
それでは、まず公務員試験が無理ゲーである理由を解説していきます。
私も受験生時代に実践した方法ですが、まず合格が難しい理由を明確にし、それを一つずつ潰していくのが、地道ですが最も確実な対策法です。
①とにかく科目数が多すぎる
これには私も本当に悩まされました。
資格試験などと比較して、問題自体は易しめなのですが、圧倒的な科目数。
教養だけでも多いのに、専門ありの試験は更に大変です。
特に転職組で、働きながら受験する人にとっては地獄だと思います。
②筆記・面接だけでなく集団討論・論文・専門記述がある場合も。
- 資格試験→筆記
- 民間→面接メイン(+グループディスカッション)
これに対して、
- 公務員試験→筆記・面接どちらもメイン(+集団討論・論文・専門記述)
科目数が多い筆記だけでもしんどいのに・・・
だからといって民間や資格試験よりも難しいということにはなりませんが、とにかく公務員試験はやることが多すぎるんですよね。
③公務員試験の併願先が少ない
これだけ色々な対策をしたのに、受けられる試験は少ないんです。
民間では数十社受けている人がごろごろいます。
それに対して、公務員試験ではがんばって併願しても5~10がいいところでしょう。
民間よりも倍率は低いですが、これだけ併願先が少ないので、全落ちする人も少なくありません。
公務員浪人の方は数人私の予備校にもいましたが、「ひたすら頑張ったのにもう1年勉強するのは地獄だ」と言っていました。
正直、私ももう1年は耐えられなかったかもしれません。
④受験先ごとに、科目や得点配分が異なる
例えば、市役所は「筆記よりも面接の倍率が高い」のに対し、国家系の試験は「面接よりも筆記の倍率が高い」試験です。
もう一つ例を挙げると、数は少ないですが、教養のみでしか受けられない市役所があります。
それに対して、国家総合・国家一般や国税・財務などでは、専門に傾斜がかかるので、教養よりも専門試験の重要性がかなり高い試験になります。
こうなってくると、「筆記と面接」「教養と専門」どちらの対策を重点的にしたらいいのかわからなくなりますよね。
⑤新卒も、面接で社会人と勝負しなければならない
民間と違って、新卒だけでなく、たくさんの既卒の人が同じ試験を受けます。
私自身、市役所に入ってわかりましたが、新卒と社会人経験者では、ビジネス用のコミュニケーション能力や実務の知識でかなり差があります。
社会人経験者は、実務を理解したうえで話ができるのも大きいです。
公務員試験という無理ゲーの攻略法を解説
公務員試験の難しさを解説してきましたが、ここまでで「こんなの合格は無理かも」と思った方も多いでしょう。
働きながらとか、独学だと更に難易度は上がりますからね。
もちろん、確実に合格する方法もなければ、簡単に合格する方法もありません・・・
ただ、合格の可能性をできる限り高めることはできます。
一つずつ、上記の「公務員試験の難しい部分」に対する解決策を提示していきましょう。
①効率を最大限まで高めるor勉強時間で差をつける
「①とにかく科目数が多すぎる」
これに対しては、
- 誰よりも効率の良い勉強法を追求した
- 1日10時間前後勉強した
合格者の話を聞いていると、いずれかの方法を実践したひとが圧倒的に多いです。
どちらも大変ですが、個人的におすすめは前者です。(両方できるならそれがベストですが)
具体的には、科目数が多すぎるなら捨て科目を作るのは当然ですよね。
その捨て科目を適切に選ぶ段階で、既に勝負は始まっています。
あとは、勉強する順番も大事ですよ。
これだけで他の受験生に差をつけることができます。
最後に、正文化は既にやっている人も多いですが、その正文化の正しい方法を身に着けて、それぞれの科目の勉強効率を最大化していきましょう!
②「第3志望」までの試験対策に集中しよう
「②筆記・面接だけでなく集団討論・論文・専門記述がある場合も。」
これに対しては、志望度の高い試験に集中して対策しましょう。
具体的には、第3志望(もしくは第2志望)くらいまでの対策をするのがおすすめです。
5つくらいの試験を併願する方も多いですが、よっぽど時間に余裕がある人でなければ、全ての対策をするのはやめておきましょう。
完璧主義の方で二兎どころか五兎も六兎も追う人がいますが、全落ちが近づくだけです。
例えば、私は「国税の会計学や商法、専門記述」そして「裁判所の専門記述」は勉強しませんでした。
この辺りの専門記述は以下の記事でも解説しているように、勉強しなくても合格は狙えるので、第4志望以下の場合は勉強しなくて良いかと思います。
③独自日程試験や民間併願を考えよう
「③併願先が少ない」
これに対しては、併願先が少ないのは仕方がないので、独自日程市役所や民間を受けることで全落ちのリスクを落としましょう。
ちなみに「独自日程市役所や民間には絶対に行きたくない」という人でも、受けておくのはありだと思います。
理由は以下の通りです。
- 一つでも内定が出れば精神的に余裕が生まれ、本命試験のパフォーマンスも向上
- 合格しても行くつもりがない所でも、万が一全落ちした時には気持ちが変わってるかも
- 本番の面接練習ができるとても貴重な機会
特に3つ目は大きいんです。
私はグループ面接で他の受験生の話を軽く聞いていた中でも、「明らかに面接慣れているな」という受験生と、「場数が足りなくいな」という受験生は、素人目でもわかりました。
全然行くつもりがない企業や市役所でも、面接本番は間違いなく緊張します。
なので、そういった「本番の面接」を何度もこなす中で、自然体で頭をフル回転させながら話すことができるようになるわけです。
少し話がそれてしまいましたが、併願先が少ない公務員試験において、独自日程市役所or民間を併願先として追加するのは大いにアリです。
④面接対策は筆記が終わってから始めよう
「④受験先ごとに、科目や得点配分が異なる」
これに関しては、②の「第3志望までの試験対策に集中する」ことも重要です。
もう一つ、「市役所と国家系の試験で筆記と面接の配分が違いすぎる」ことの解決策として、筆記が終わるまで面接対策は1ミリも触れなくていいです。
面接が重要な市役所を受ける場合であっても、同じように筆記が終わった日から勉強を始めるようにしましょう。
面接対策は大変ですが、ぶっちゃけやるべきことは多くはありません。
なので、筆記が終わってからでも本気でやれば十分間に合うんです。
⑤面接に自信がなければ、「専門あり」で受けるべき
「⑤新卒の人も、面接で社会人経験者と勝負しなければならない」
「社会人経験者と闘わなければならない」ことに関しては、どうしようもないです(笑)
コミュニケーション能力や実務を踏まえた話では勝てないので、覚悟を決めて、他の部分で加点されるように努力しましょう。
そして、これは変更は難しいので「どうしても面接が苦手な方向け」ですが、できれば「専門ありの試験」を受けましょう。
教養のみor専門ありを選べる市役所は多いですよね。
やはり教養のみの試験は勉強時間が少なく済むため、仕事をしながら受ける社会人の比率が高くなります。
以下でも解説していますが、明らかに「教養のみ」のほうが面接のレベルが高いのがわかります。
なので、出来れば専門も勉強して、社会人経験者との勝負を減らすことを選ぶのもありでしょう。
逆に言えば、社会人経験者は頑張って専門まで勉強すれば、面接には高確率で合格できるはずですよ。
公務員試験という無理ゲーの攻略法まとめ
最近、「公務員試験は難しくない」という言葉もよく見かけるようになりました。
それに対して、合格した身で「無理ゲー」という強い言葉を使うのは、批判が来そうなので迷いましたが、私は受験生時代からずっと思っていることなので、正直に書きました。
今振り返っても、受験生時代は自分の人生の中でも、トップクラスに努力したと思いますし、思考停止で勉強していたら合格は出来てなかったと思います。
5人に1人しか合格できないのに、大多数の受験生と同じように勉強しても合格できないのは当然じゃないですか?
「5倍なら、5つ併願すれば受かるんじゃ?」と思うかもしれませんが、できるひとは複数合格する人が多いです。
厳しいですが、上位層はいくつも合格を持っていて、下位層は全落ちになる試験なんです。
「第一志望」に合格するなんてもっと大変ですよ。
5倍なら、5人の中トップになるために、周りに差をつける努力をしなければいけません。
ただ、公務員試験が難しい理由と、その対処法はもうわかっていますよね?
この記事を読んで、仮に納得してくれたとしても結局、実際に行動に移す受験生はほんの一部でしょう。
「公務員試験は基本的に無理ゲー」で、確実な方法もなければ、簡単に合格することもできません。
この記事を参考に、あなたなりに周りに差をつける努力をして、合格の可能性を最大限まで上げてください!
この記事が、公務員試験対策で悩む皆様のお役に立てれば幸いです。
ちなみに、効率を最大限に高めるうえで最もおすすめの参考書は「過去問ダイレクトナビ」です。
教養の暗記科目限定ですが、これ一択なんじゃないかなと思います。
このサイトでは他にも、公務員試験で複数上位合格した現役講師の私が、筆記・面接・論文について解説しています。
公務員試験に必要な情報は全てここに詰まってるので、是非見ていってください。